沖縄で友達からタコスを食おうと誘われ、頭の中では”タコ酢”をイメージしていた。それ程に食いたいという衝動にかられたことがない食べ物だった。世の中から無くなったって全然困らない食い物、それが波田のタコス観だった。タコスとは元々はメキシコの食い物で、登場する食材はトルティーヤ(小麦粉素材)、ひき肉、レタス、チーズとトマト位だから味も知れていると考えていた。しかし、沖縄にそのタコスを崇高な域に高めた店があった。メキシコ生まれの沖縄育ちとは想像を絶する濃い系な顔(ソース系を越して中濃ソースかケチャップかぁ・・。)をイメージ出来るが、決してそんな育ち方はしていなかったのだ。
ファーストフードに在りがちな、味気なさなんて全然無い素晴らしい食い物で、挽肉の味付けなんか努力を感じてしまうし、トルティーヤはわざと少々柔らかめに作ってあるので相性が抜群だった。(コーンフラワーと小麦粉にスパイスをブレンド) アメリカで評判の寿司屋なんかに行ってみると、驚くような寿司に出会う。最近だとサーモンスキンロール(鮭の皮を塩で焼いて細く切って巻物にしてある。)なんて日本人でも、オホーツク海の鮭専門海産物問屋でも思いつかない料理が色々と出るのだ。”すき焼”だって、アメリカで食うと牛丼の化け物というか牛肉の甘辛煮みたいな”すき焼”が出てくる。アメリカで”すき焼”を本当に食いたくて、それが出てきたら衝撃をうけるであろうが、それが現地の人間には美味しいのだ。ラーメンだって元は中華料理なのは誰しもが認める所だが、いまや完全な別モンになって日本の食べ物に進化している。ニッポンジンぐらい”食”に創作欲をもつ国民はいないといわれているが、そんなメキシコ産のタコスをここまで崇高に仕上げているのには恐れ入る。
チャーリータコスは創業1956年。生みの親は沖縄市のチャーリー勝田さん、昔はタコスを”多幸寿”と書いていた!。とにかく、ここの店に限らず沖縄にはタコスとか”タコライス”(御飯の上にタコスの材料がのっている)とかの、美味いタコスが食える店が数多くあるのだ。そうだ!、想像力が全ての原点なのだと痛感した!!。 (しかし、この店、恐ろしく静かなんです。やる気が無いんじゃなくて・・・・沖縄の風なんでしょうか。シ~~~~~~ンです。)
- チャーリータコス 沖縄県沖縄市中央4-11-5 TEL098-937-4627
- ビーフ、ツナ、チキンの3種。結構、数食えちゃいます。しかし1個当り180カロリー以下です。