直球勝負だ。変化球に頼らない姿勢はモノスゴく高く評価しよう。 店名はいくらでも好きに命名すればいいのだが、店名としての”ラーメン屋”という名のラーメン屋、 “カレー屋”という名のカレー屋、 “そば屋”という名のそば屋などズルではないか。 その直球な名前を”冠(かんむり)”にしたのが熱海の老舗の”ワンタン屋”なのだ。
そんな何気ない疑問なんて持つ人間がいるかどうかわからないが、この店は、それで勝負に出たのだ。・・・・なんて大げさな話ではない。 ワンタンは主役にもなるし、脇役にもなり得る。ここでは双方を演じている。 さて、ここの名物は当然にワンタンまたはワンタン麺、そしてスペシャルにオススメするのが冷やしワンタン麺。 これには意味は無い。とにかく美味しいのなんのって・・・とにかく美味いのだ。 冷たいワンタン・・・まぁお試しを!ビールのツマミで出てくるチャーシュウ(焼豚)の切り落としも劇的に美味い!
この店のまたまた好奇心をくすぐられるところが、顧客第一主義とは思えない”定休日”を採用しているところだ。 あなたも回りの店の定休日を考えてみよう。 波田を中心に考えるならば、通常の商店の営業日を考えてみると、寿司屋、和食屋など築地と関係が深い業種は月曜日が休業、図書館も月曜日が閉館。そして美容院や床屋さんなどは火曜日(地域によっては月曜)、うちの近所の商店街は水曜、または木曜、丸の内や都心のビジネスマン相手の店は、いさぎよく土曜&日曜日・・・と何のお店であれ、金曜日定休というお店は聞いた事が無い。そしてこれも”まさかの法則”であろうか、統計的に波田は金曜日に何故かワンタンが食べたくなる・・・・このワンタン屋の定休日は世にもまれな”金曜日”なのだ。これは初めての体験だった。
とにかく最も人が来そうな金曜日を無視しても全然問題ないのが”ワンタンビジネス”なのだ。 とにかく一度、熱海の名店を訪ねて崇高なるワンタンを召し上がれ。 (しかしこの熱海には超有名な”壹番”(いちばん)という水餃子も有名な名店がある。なぜ、この街がワンタン、水餃子が美味いのか・・・町おこしに利用したら良いのに!今度、市長に提言しよう!)
- “わんたんや” 静岡県熱海市渚町10-14 0557-81-4089
- 熱海の海岸沿いの昔からある歓楽街の中。