世界中に騒がしい街は数あれど、ある意味、この街くらい騒がしい場所があるのだろうか!? ここイスラエルのエルサレムは、その騒がしさのレベルが違う。 イスラエル国民の大半が暮らす北部の都市群は国境に接するパレスチナやレバノンの過激派によるテロやロケット攻撃の危険に常にさらされている。最近では敵対するイランの核兵器の開発疑惑が強まる中、問題の核施設を破壊する為にイスラエルが先発攻撃をかけるのではないかともいう、噂話も流れている。なにせイスラエルの闘争の歴史は2000年以上も続き、そして出口は全く見えない世界なのだ。
そんな北部に隣接している都市エルサレム(現地語の発音だとジェルサレムと呼ぶ。)そんな街には意外や意外、現在の所、イスラム教徒、キリスト教徒、ユダヤ教徒が決して仲良くとは思えないが、キッチリと住み分けをしながら暮らしているのだ。(国連の指導でそうさせられている。) そう、パレスチナの民族問題もあるから余計にややっこしい。 そんなエルサレムを訪問する我々、旅人としての食事情報は不安いっぱいだった。 オシャレを追求する雑誌PENのイスラエル特集なども買ってみたが、そこにも一軒足りとてオシャレな雑貨屋もレストランも掲載されていなかった。
だからイスラエルは食事は完全にあきらめていた。ところが、そんなイスラエルにも、ちゃんとした、そしてオシャレな世界も存在したのです。 あきらめムードがムンムンだった時に、現地在住の日本人の奥様がこの店を紹介してくれました。まさに生の情報!! この店に来た時には全員、小躍り状態。 ココの店、どこの観光雑誌にも出ていなかった。店が美味しいのは店先に立った時にわかった。美味しいオーラが出まくっている! お店のお客さんを見れば一目瞭然。だってオシャレなんですよ。
ボクの定義ではファッションに気を使う人は、食べ物もインテリアにも気を使うんです。そんな人々でごった返し、幸せで楽しそうな、話声が聞こえる店でマズいなんて考えられない。もう座るやいなやワクワク感は頂点へ! メニューにはユダヤ系の御法度なエビなどの甲殻類から貝類、肉類だって網羅している。(もしユダヤ系の経営者だったら貝類、甲殻類なんてメニューには載せないはず。)ムール貝の様々な味付け(クリーム、トマト、ガーリック・・・)なんて涙が出ました。
イスラエル料理とはあまりハッキリと存在しないのです。なにせ建国60数年の若い国。 でもイスラエルとして馴染みのあるフムス(ひよこ豆のペースト)、フェル(ひよこ豆の揚げ団子)、ファラコフタ(ひつじ肉のスパイしー肉団子)、マドゥブーハ(トマトとパプリカの辛いペースト)は網羅されていて、これまた幸せでした。 こんな美味しいモノを食べていると、やはり世界平和を望みます。
- DOLPHIN Yam Fish &Sea Food Restaurant. 9 Shimon Ben-Shatach St . Jerusalem (エルサレム)
- 電話 02-6232272
- seadolphinrest@gmail.com
- www.rest.co.il/seadolphin