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目黒”一茶庵”(いっさあん)

日本の幸せ。
海外で友達に必ず質問することがある。”日本帰ったら、最初になに食う?”ということ。海外で日本食は勿論、食べられるけど、なにかストレスというか、本当に食べたい物と違う日本食という体験をした人は多いと思う。醤油も違えば水も違う。スキヤキなんか”硬い牛肉の甘辛醤油煮”というしろもの。そりゃ店によって当然違うのだろうけど・・・。本題に戻り、その質問で最も答えが多いのが、・・・・・堂々の一位:日本蕎麦、二位:ラーメン、三位:寿司というのが現在の対戦成績。(広島系の人はお好み焼きと100%答える)。 日本というか特に東日本のヒトの蕎麦への執着は激しいものがある。(西はやはりうどん勢力が強い。)その蕎麦も店によりピンキリというか流派が様々。関西人が東京の蕎麦を食うと味が濃いという。そして塩分が強いという。しかしそれは間違いで、本来、蕎麦はそのダシにホンノ少し付けて食うもの。ドバッ、ベチョと付けてはいけない。そんな講釈をたれている場合ではない。

目黒"一茶庵"(いっさあん)

蕎麦屋も高級。庶民的、バブリー系、懐石系、創作系、色々あるが、ここ、目黒の”一茶庵”は思いっきり庶民に愛されている良心的な”基本的伝統的蕎麦店、トラディッショナル蕎麦屋”。店構えがスゴイ。目黒駅から徒歩わずか1分37秒なのにこの建物。回りはウン十回建てのビルのなか、この民家だ。それも改装工事は数十年しているとも思えない。畳も襖も窓ガラスも五十年は有に経っていると思われる。玄関を入って靴を脱いで立つと明らかに廊下はナナメ。よくここでバブル期のアマ-イ誘いに乗らないで頑張ってくれた。でも、そんな空間はとても居心地がよい。座敷のせんべい状座布団がまた良い。ちゃぶ台も和む。

目黒"一茶庵"(いっさあん)

そして、注文。蕎麦は”更科”さらしな(蕎麦の実を沢山ひいて中央の白い部分が基本)”田舎”いなか(あまり沢山実をひかないで回りの黒い部分が残る。非東京的蕎麦、)そしてこの店のお薦めは”柚子きり蕎麦” この香りはたまらない。(必ず最初に食べ様。これ大事なマーケです。)そして暖かい物が美味い。(個人的には他店の温か汁物は・・・)かしわ(鶏肉)、卵とじは絶品です。蕎麦がおいしくなるこれからの季節。日本は素晴らしいと思える貴重な店です。

  • 目黒「一茶庵」(いっさあん)
  • 営業時間  11:30~16:00(日曜、祭日11:30~19:00)
  • 定休日、水曜日、第三火曜日
  • 電話  03-3444-0875
  • 住所 品川区上大崎2-14-3 (ナント、目黒駅は品川区にあるのです。)
  • 交通、JR目黒駅改札口を右に出てロータリー側へ、右前方に目黒通り。それを白金方面(上に首都高が目印)に向かいドトールコーヒーを越してすぐの角(駅ロ-タリーから57メートル、)を左折、直進して左側。駅から徒歩1分35秒程度です。

一品800円から1200円位、男性は一品だと少し足りないので、みんな2品 注文。初心者のあなたは“柚子きり”は必須。数人で行き、色々食べ比べるのが 正解でしょう。 暖かいそばも絶品。たまごとじ、ヒナ鳥は好物。天ぷらも蕎麦屋にしては珍しく 根性あり。