2016年5月10日〜18日
今回の変態ツアーは、昨年チベットに一緒に行ったI君の推薦の東アフリカのエチオピア。
I君は知る人ぞ知る “空飛ぶ養老院“と揶揄される旅行社ワールド航空のツアコンをしていた旅のプロフェッショナル。
オレはせいぜい知識として”裸足のアベベ“(1964年の東京オリンピックの金メダリスト。古いね!)の故郷。
首都のアディスアベバが2000mの高地である。
そんな程度だった。
そう言えば新宿だったかエチオピア料理の店を見た覚えがある。
調べると9カ所ものユネスコ世界遺産があるではないか。
そして、なんといっても人類発祥の地として博物館には世界最古の二本足歩行をした化石のルーシーが飾られていると言うではないか!
ただ、せっかくアフリカまで行くならばその近辺の国々も見たいと思って調べたらソマリアなど政情不安定すぎるし、スーダン、南スーダンなどアメリカの敵対国で、入国の事実があるとアメリカの入国が簡単でなくなるなどのハンディーがありすぎることが判明し却下
・・・せいぜい東側の紅海沿岸のジブチという初耳の国しか見当たらず、今回はその二カ国の訪問となった。
結構、楽しみになってきた。参加は変態旅行友の会常任理事の玉田君と服部哲二との三人。
《1、2日目》 2016年5月10日〜11日
行きは珍しくANA便で香港経由、エチオピア航空(ET1400)にトランジットして首都アディスアベバへ。4時間45分と12時間のロングフライト。
成田18:30 => 香港22:15 所要時間 4H45M
(香港にて乗継時間 2時間30分) 香港でエチオピア航空のブッキングミスで一悶着。トラベルはトラブルと思い知らされる先制パンチ!
【1か国目 エチオピア 通算120カ国目】
アディスアベバ到着後、空港の外でガイド・アサファと待ち合わせ。
国立博物館(エチオピアで発見された2足歩行の最古の人骨の化石「ルーシー」の発見物語見学)へ。 開館時間がまだだったので向いのカフェでエチオピアコーヒーを飲んだが実に美味しかった。(コーヒー1杯10ブル=約50円)
空港へ戻り、空路にてバハルダールへ。残念だけれどアディスアベバはコレだけだ。でもガイドはそれで充分だと言う。
エチオピア航空 ET144
アディスアベバ11:30 => バハルダール12:30
所要時間 1H
タナ湖の湖畔のレストランでランチ。
初めてのエチオピアローカル料理をいただく。
トレイ一面に平たく広げた、やや酸っぱい蒸しパンみたいなものの上にお肉料理や野菜炒めや豆料理などがいろいろのっている。伝統的な料理らしいがなかなか美味い。ローカルビールもかなり美味しかった。ビールは中瓶1本20ブル(=約100円)。
エチオピアの北西の町、バハルダール。ここにあるタナ湖は、あのナイル川の始発点。ここからスーダン、エジプトを通って地中海まで続くのだ。ボートに乗ってタナ湖周辺にある教会、ウラキダネ・ミネフィット修道院を観光。
そのままボートクルーズをして青ナイル川の源流始点へ。ヒポポタマス(サイ)も遠目ながら見てアフリカを感じる。しかしどこでも深呼吸すると明らかに大地のニオイがする。人類の古郷なのかなぁ。
高台の絶景ポイントに連れて行ってもらう。
サンセットとともに青ナイル川を壮大に見ることができた。
バハルダール BAHIR DAR
《ホテル》JACARANDA HOTEL
+251-58-2209899
Infront of Bahir Dar Old Stadium, No.3 st. Bahir Dar, ETHIOPIA
ディナーはホテルにて。
なんと今日は玉田君のお誕生日ということで、三人で乾杯!
しかしメシはランチにくらべて実に不味い。持参したカレー粉、美味しい塩、醤油、黒胡椒、わさびを駆使して別の食べ物に変身させた。(笑)
《3日目》5月12日 (木)
空路にてラリベラへ。空港のターミナル内で、お香を焚きまくり、コーヒー豆をフライパンで焙煎し、入れてくれる親子(想定)がいて驚いた。さっそく飲んでみたが、香ばしく酸味も強く美味しかった。(空港価格なのか少し高めの一杯20ブル=約100円)
エチオピア航空 ET120 バハルダール09:40 => ラリベラ10:10
所要 30M
ラリベラはコプト派キリスト教の聖地。巨石をくり抜いて掘り下げて作られた岩窟教会群は全部で11カ所。流石に900年以上たち老朽化してきて保護の為に屋根が付いている棟もあるが、威厳はそのままだ。もちろん世界遺産! 地上から作り始めて下に掘り下げ、深さ(高さ)11m、奥行きは32m、そして建物の内部もくり抜かれて作られている姿は圧巻。信仰の力とはすごいものだ。
しかしここも高地で高度が2500m。酸素も多少薄いので、歩くと高山病とまではいかないけれど息が切れる。聖ギオルギス教会、聖救世主教会、セントマリア教会、など見て廻った。
ランチはSEVEN OLIBEなる高台の景色の良いレストラン。ここは美味かった。エチオピア料理はなかなかイケる。
【世界遺産ラリベラ】
なぜそんな困難な方法で作ったの?地面の岩を掘ってくり抜いて作ったラリベラの岩窟教会群
ラリベラ観光注意点として言われていたのは教会の内部を見る時には、靴を脱がないといけないのだが、床にはカーペットが敷いてあり、残念ながらそこに多くの虫やダニがいるらしい。よって、捨てて帰れるような靴下などを持参し使用後は破棄しろと。(笑)もちろん神経質になって素直にそれに従った。
夕方、早めにホテルにチェックイン。高台に奇妙な形をしたレストランを見つけたので早々に向かう。すると、けたたましい音量で結婚式のパレードが爆走、同じ目的地に向かっていた。かなりローカルでハッピーな時間に居合わせた。
そのレストランBEN ABEBA RESTAURANTはかなり楽しかった。近所の子ども達と撮影したり、ウェットティッシュで子どもの顔を拭いたり(笑うほど汚れていた。拭いたら別人になっていた。)店員の女の子と仲良しになったり、とても良い時間だった。
ディナーはホテルの予定だったが、変更してもらってそのままココで食事。一般的なエチオピア・トラディショナル料理だった。
ホテルに戻り、そのまま21時半に倒れるように寝た。起きたら24時半・・・長い夜だった。まだ時差ボケか!?
ラリベラ LALIBELA
《ホテル》PANORAMIC VIEW HOTEL
+251-33-3360270
P.O.Box: 18, Lalibela, ETHIOPIA
《4日目》5月13日 (金)
空路にてアクスムへ。
エチオピア航空 ET122 ラリベラ10:05 => アクスム10:45
所要 40M
到着後、アクスムを簡単に観光。シオン聖マリア教会、オベリスクなど。色々と教会の中の宗教画をガイドしてもらったけれど、世界遺産だそうだが正直ピンとこない絵ばかりだった。
カフェ的なレストランでランチ。正直、メシは悪くないけれどトイレがつらい場所が多い。
※アクスム情報
その後、メケレへの移動はクルマで約6時間。ロングドライブだった。
ホテルチェックインが21時頃。夕食はホテルにてバッフェスタイルのメシ。
エチオピアはビールとワインが本当に美味い。
部屋はなかなか良かった。
メケレ MEKELE
《ホテル》PLANET HOTEL
+251-344-405660
Hawulti, Infront of New Stadium, Mekele, ETHIOPIA
《5日目》5月14日 (土)
朝、玉田とメケレの街の頂上展望台というか、たぶん独立40年を祝うモニュメントまで散策。丘のテッペンは街のド真ん中で景色が素晴らしかったし、かなり清々しかった。
9時、いよいよ絶景“ダナキル砂漠にあるダロール火山”に向かう。
溶岩がデロデロに動く姿が見ることができるエルタ・アレ火山にも行きたかったが、豪雨で途中の路が寸断されているらしく断念した。
約5時間の4WDでの移動はかなり過酷。途中の村のホッタテ小屋の食堂レストラン(名ばかり)もかなり厳しかった。(結局、朝食時に作っておいた特製サンドイッチに救われた。)
15時にダロール火山の手前の集落に到着。そして宿泊するキャンプサイトを見て唖然。木の簡易ベッド、枝で作られた小屋(部屋になってない!)は衝撃的。4WDの屋根の上に大きな荷物がくくられていたので、それが何かと思っていたら、なんと5人分の厚いマットレス。それをその木製の簡易ベッドに載せて完了・・・そして、その時の気温は47℃。ここは地球上の人間が住む場所で最も暑い場所なのだ。当然トイレも大自然の中。なにせ砂漠なので用をたす場所探しも一苦労。しかしながら、とにかく時間が過ぎるのが遅くて遅くて、かなりまいった。食欲もわかないし、ダルいし・・・ここで過ごせたら日本の真夏なんて軽井沢だろう。あの長く、暑く、暇な時間は生涯忘れられない。(という事は素敵な経験なのだ。)
夜は満天の星が素晴らしかった。天の川もクッキリ。野グソも一度やれば恍惚的な気持ち良さ。料理は同行のコックが作ってくれたがなかなか美味い。ワインは途中で買って持ち込んだけれど、冷やす設備が無いので、かなりぬるい赤ワインをコップでガブ飲み。暇過ぎて男三人で“しりとり”して遊んだ。
ダナキル砂漠情報
《6日目》5月15日 (日)
砂漠の露天キャンプは意外にも素晴らしい寝心地だった。
早朝、4WDにてダロール火山へ! 火山と言ってもイメージは湖。正確には塩湖で、まだ行った事は無いけれどボリビアのウユニ塩湖の景色に似ている。水が張られた塩湖を4WDで走る事1時間。むこうに実に奇妙な色をした小高い丘が見えてくる。そこが目的地。
ふもとで下車してそこから歩く。そこから見える景色は言葉では表せないモノ。形も奇妙だし、色もものすごいカラフルだ。キレイな鍾乳洞がライブで生産されている様な・・・そこら中でゴボゴボと硫黄が吹き出している風景。形も奇妙ですべてが違っている。ここは酸がかなり強いらしく、付けていたシルバーの指輪が黒ずんだのが驚いた。地球上の何処とも似ていない、珍しい光景だった。まさに他の星に来た様な感覚だった。
ここに入るのにはルールとしてホンモノの軍隊の兵士を雇って同行する必要がある。(旅の見積もりに警護費用とあって意味がわからなかった。)実際、散策している間中、銃をもってウロウロとまわりを警備していたのだから、やはりここは危険地帯ではあるらしい。
他にも岩場に塩の道が出来ているスポットやオイルが湧き出ている池など見て廻った。
たくさんの大自然の作る奇妙な景色を思い切り体験して引き返す。
メケレへの帰路。
昼はなんと昨日と同じ、小さな村の二度と行きたくなかった唯一の食堂レストラン。昨日はかなりキツかったけれど、なんか慣れてしまった。同行のコックがペンネを作ってくれたのが美味かった。
メケレの安宿でシャワーだけ浴びさせてもらう。47℃を体験してきた後のシャワーは格別だった。
空路にてアディスアベバへ。
エチオピア航空 ET109 メケレ19:50 => アディスアベバ21:10
エコノミークラス 所要時間 1H20M
アディスアベバ ADDIS ABABA
《ホテル》空港近く
BOLE AMBASSADOR
+251-11-663-300
Cameroon Street, Addis Ababa, ETHIOPIA
《7日目》5月16日 (月)
早朝に空港に向けて出発。観光慣れしていないジブチでのアクシデントを想定して、エチオピア側のコーディネーター兼ガイドのアサファも一緒に空路にてジブチへ。
エチオピア航空 ET362 アディスアベバ 09:03 => ジブチ10:28
所要時間 1H25M
【訪問国2か国目 ジブチ共和国/個人的には通算121カ国目】
空港に到着。観光客をあまり受け入れていないイミグレを感じる。いわゆる感じが悪い。(笑)それも旅の経験だ。
ジブチの街をドライブで散策。港、大使館エリア、旧フランスエリアを見たけれど“殺伐”の一言。スーパーマーケットは輸入モノだけ。
ランチをローカルレストランでいただき、
紅海タジュラ湾の対岸の街タジュラに向けて出発。
途中、まるでグランドキャニオンのような絶景をみる。野ラクダや野ヤギ、野ザルまで遭遇し、とにかく自然を感じるドライブだった。
夕方にタジュラにあるホテルに到着。(間違ってもここはホテルじゃないなぁ。小さなコテージ。昔のバリ島の海沿いにあった安宿という感じ。テレビ、ドライヤーなし。言わなければタオルもなし!) まわりは本当に何も無い場所。しかし目の前が紅海なので海水浴をした。なんだかヌルかった。
ディナーはこのホテルの小さなレストラン。ここはフランス人の経営らしく食事は美味い。ラストナイトは楽しい時間になった。
タジュラ TADJOURA
《ホテル》LE GOLFE
+253-77839533
Tadjoura, DJIBOUTI
《8日目》 5月17日(火)
9時にホテルを出発。朝から暑い!!!!!!
港の近所のフィッシュマーケットなどを見学。子供達が海の桟橋で楽しそうに遊んでいるのが印象的。
そして2時間ドライブしてアッサル湖へ!
塩分濃度45%(普通の海水で3.5%)で世界一濃厚な塩分濃度の湖。また海抜もマイナス153mで世界三位。当然お味は激しくしょっぱい。殺伐とした景色だったけれど、来て良かった。ビーチサンダルが無かったので仕方なく履いていたビルケンで入水したら・・・靴は終わった。(笑)
LAKE ASSAL(アッサル湖)
アフリカで一番の低地にあり、世界最高濃度の塩分をもつ塩湖
ジブチ市内の戻り、ランチはなんと中華料理店へ!!なんだか救われた味がする。オレ中国人じゃないけれど・・・空港にチェックインする時間までシェラトンホテルで時間つぶし。なんだか時間が止まった様なホテルだった。
帰国の途へ
エチオピア航空 ET365ジブチ19:00 => アディスアベバ20:03
所要時間 1H03M アディスアベバにて乗継(ビザがシングルで一悶着) エチオピア航空 ET672(香港経由成田行き)アディスアベバ22:55 => 香港14:10 所要時間 10H15M
《9日目》5月18日 (水) 帰国
香港15:10 => 成田20:30 所要時間 4H20M
今回も素晴らしい旅だった。様々な発見に出会い、感動の景色、どうでも良い景色も含めて、期待してない旅こそオモシロいのだ。世界中、所変われば風俗も習慣も違う。そんな小さな発見とか感動が旅のオモシロさだ。男三人の旅も相当に楽しい。話題は多岐にわたる。(笑)実に勉強になるんだぁ。次回もいつどこに行くか決めてないけれど、また何処かに行こうぜ! ありがとう!!