カキ小屋というのは九州地方にみられる海辺のレストラン。
テント風の簡易な建物。
中にはビールや日本酒の運搬用のケースを使った椅子やテーブルがならび、
これ以上は簡素化は無理って雰囲気な店内。
そもそも床とかなくて砂浜や砂利の駐車場のそのままだったり。
だから極端に暑くて寒い。
海辺でバーベキュー、そこに風よけがあると思えば、
その陳腐な建物も許せる。
そして囲炉裏を囲んだ様なスペースに
仲間と、家族と、カップルと、
ひたすらに海産物、
主に牡蠣を焼いて食いまくると言うシステムだ。
その簡易さを取り入れて、
テキトー王国の沖縄で受け入れられているのが、
那覇のディープな平和通りから入った桜坂にある“かき小屋”だ。
メニューを見れば
“飲み物持ち込み
一人600円、
食べ物持ち込み
一人600円、
お通し一人500円”
とある。
飲み物はわかるけど、食べ物の持ち込みって!?
そう、ここの近所には沖縄の台所と言われる
“公設市場”が存在するのだ。
そこで買ってきた食材を
好きに焼くなりして食べてヨロシイというシステムだ。
逆を言えば、何も頼まなくてもショバダイ(場所代)
だけ払えばオッケーという事だね。
これが安いのか高いのかは判断難しいけれど
明朗会計で親切な事に思える。
店内はバカ明るく飾りもない倉庫的な店内。
大漁旗みたいなデザインのハッピがかかっていて、
みんなでそれを着て囲炉裏を囲むから
コスプレパーティー状態で一体感は抜群だ。
こんな店は味が美味いとか、不味いとかの話にはならないので、
評判は良いに決まっている。
“水曜日は焼き牡蠣が半額デイ、
苦情がくるまでやっちゃいます!”
そして1キロ目は無条件で半額、
2キロ目からはジャンケンで勝ったら半額、
負けたら通常金額。
勝っても苦情は一切、受けません!
どうですか?
この潔く、エンターテイメント性も抜群な姿勢は!
せっかく沖縄に行ったら沖縄料理も良いけれど、
こんなテキトー沖縄スタイルもオススメです。
かき小屋 BBQハウス 那覇桜坂店
沖縄県那覇市牧志3−2−37
098−917−0932
営業時間 月曜から金曜 16:00〜23:00
土日祝 12:00〜23:00
飲み物持ち込み 一人600円
食べ物持ち込み 一人600円
お通し 一人500円
那覇のバカールに初めて訪れたのは3月の末・・・沖縄では3月末 ともなれば“うりずん”と言われるシーズンの始まりで、猛暑の夏 になる前の、とても爽やかな風が吹き抜ける季節。東シナ海からの 熱帯的な湿度を含んだ風が本当に気持ちいい。 こんな季節はイタ リア半島の南に位置し、地中海の風が吹き抜けるナポリと似ている と考えるのは無理があるかな!?
この店、真っ暗で、回りには目印になる店もない薄暗い裏通りにある。どちらかと言うと薄暗い店構えと、店内は波田の好みとするところ。 店に入ってまずビック リは巨大ロボットの様に鎮座するピザ釜! よくよく見れば、この 装飾的要素が多いこの窯はデコレーション。 回りの鉄で出来た部 分は鉄を使った作家が作り、内側にピザ釜職人により作られたとい うコラボ作品。 店内はシンプルだが全ての細々した箇所・・・ド アのノブから、照明器具(パスタの紙袋が電器のカサになってい た!)、椅子(古い折りたたみ式の劇場のモノ)入り口のドアー (建具屋が作った開放的なドアはまるでイタリアで素晴らしい。) などなど店主のこだわりが随所に感じられて、“これで不味い訳は 無い!”という程に“イタリア”なんです。
イタリアに行ったって こんなイタリアな店はそうは見つからないと思う程にイタリア。薄目で見たらもう疑似体験旅行ができちゃう位にイタリア! もうビックリ&感動です。何も食べてないのに居心地抜群! さてメイ ンのピッツァ(ピザじゃないですよ!イタリアはピッツァ!) を食べてしまったら終わっちゃうので前菜を片っ端から注文! そのお味たるや、いちいち濃厚! スプマンテ(イタリアのシャンパ ン)からスタートして白ワイン・・・アンティパスト(前菜)との 相性が素晴らしい!!
そしてジャーン!本日のメインイベントの ピッツアを注文。 これがまたまたビックリなのがピッツァが二 種類しかない!! ピッツァの“かけそば”“こはだ”“素 うどん”の相当する、最も基本的なアイテムだけでの勝負! それ は“マルガリータ”“マリアナーラ”のみ!! シーフードだぁ、 様々なチーズだぁ、そんな女々しい目先を変えただけのモノは排 除!(好きなんだけどね~!) こんな硬派なピッツァ屋はなかな か無いですよ! ナポリのピザ屋さんだって、もう少しレパート リーはあった! 当然に両方を注文して食べたが、もう全くイタリ ア! 窯の中の薪の香りが何とも言えない香ばしさ! 衝撃だった なぁ!
そして入店したのが7時でピッツアを制覇したのが9時 半! なんとこの店は二部制が採用されていて、第二部は、別のメ ニューが用意されている!この構成が素晴らしい! 9時半からは 別のメニューが用意。これまた美味いんだぁ! もうイタリア・ナポリに行かなくてもイタリアだ!!!!
- BACAR (バカール)沖縄 沖縄県那覇市久茂地3-16-15 098-863-5678
- 営業時間 11:30~13:30(LO)月から金の平日のみ ディナータイム
第一部 18:00~21:30(不定休) 第二部 21:30~24:30(月曜定休)
- www.bacar.jp
そのまま、話をしよう。 ある日、居酒屋”東大”に行きたくなった。(この店の”焼きテビチ”は異常なうまさだ。波田はテビチ(※1)が得意ではないが、そんな好き嫌いなんて軽く超越する程にここのテビチは美味い。おでんも本当に美味い!それも沖縄で・・)それはなんの問題も無い事だ。
ところが、この店、何回通っても、その営業システム、予約システムが理解不能なのだ。だいたい21時からのスタートと聞いているし(雑誌などを見ると19時からとある。) 店主に聞いても21時からだという。ところが21時に行ったってシャッターは閉まったまま、そしてその状況に慣れている沖縄の友達は換気扇とガスの検診メーターを見ながら、『うぅーん、まだ来てませんねぇ!』と一言。なんなの、その冷静な判断は・・・・そしてまた別の店で待機。その十数分後に、また彼が店をチエックしに行くと、冷静な友達が、換気扇が動きだし、ガスメーターも動き始めました。しかしシャッターをいくら叩いても反応はありませんでした・・・との報告。
そして時間は9時半をまわっている・・・ちなみに電話は鳴りっぱなし・・・電話には出ない。(あなたが電話をして出たとしたらただの気まぐれ)そして他店で待つ事50分、その店で誰かが『東大が開いたみたい!』と噂をしてるではないか!! 焦った我々は東大に走った。するといつのまにか開店していてすでにほぼ満席!! すでに数人の客は出来上がってる・・・・わからない。電話は相変わらず鳴りっぱなし・・・店の前に他のお客さんが待っていた形跡すらなかったのに・・・・他の客に聞いたら”来たら開いていたから入ったんです”だって!! ウソつくなぁ!! とにかく毎回、死闘の様に散々と試されて入店するのだ。(その後、その謎は解けたのだ。まさか・・・知りたかったら一緒に行こうじゃないか!)
冒頭で話したが、ここの焼きテビチは宇宙一だろう。”世界焼きテビチ・コンクール”が開催されたら間違いなくゴールドメダルを獲得するだろう。写真のコゲ茶色の一品だが、どうやって焼くのか察しもつかない。いいじゃないか、とにかく美味いんだ!! ここの店のメインの料理は冠になっている “おでん”です。おでんも美味いよ。間違いなく美味い。暑い沖縄で食べても美味い!! ミミガーも全員注文の傑作! ところでどうして店名が”東大”? そんなシンプルな疑問すら薄れてしまう程に不思議だらけのパラダイスなのでした。
- おでん 東大 営業時間 19時~26時(とは言うけれど・・)
- 那覇市那覇市栄町388-8 098-884-6130 定休日 日曜、祝日(とは言うけれど・・)
- ※ 1 豚足(とんそく)とは、食用とされる豚肉の部位で、通常は足関節より先の部分をさす。肉質部分は少なく大部分が皮とスジ、軟骨から構成されゼラチン質でコラーゲンを多く含む。中国、東南アジア、朝鮮半島ではポピュラーな素材で茹でて唐辛子味噌を付けて食べる他、柔らかく煮込んだり燻製などにも用いられる。
なんと申しましょうか! いったい何処から話しましょうか! 切り口が見つかりません。 この店、何度行っても得体のしれない“底力”を感じます。最初に明言しますが、お味に関してはパーフェクト! 何回行っても、毎度、その季節、お日柄でまるで違うメニューを用意してくれます。とにかくパーフェクト! どこから話そうかなぁ・・・・・・・店がスゴいんです。
まるで芸能オタク、スポーツオタクの店内。 所、狭しと様々な芸能人、スポーツ選手との交流を垣間みれる写真やグッズ、サインなどが並んでいる。只のミィーハァーではなくとても親密なお付き合い・・・・・そしてレトロ感イッパイのフィギャーも並ぶ。 とにかくなにもかも並んでいる。その数は壮絶だ。 この店は夫婦のみで営んでいるのだが、どちらの趣味なのだろうか、とにかくその数もスゴい。(正直、沖縄は地震がないから心配ないが、もしこの場所で食事中に地震に遭遇したら避難は無理であろう。おそらく多くのフィギャーや写真、本に潰される!!) そして、ここの女将さんであるカヨさんの存在が料理と同等にモノスゴい! 女将カヨさんは小さな店内を歩き回り、料理をサーブしながら、それぞれのテーブルの客と会話を楽しむ。 彼女いわく“店から帰る時は元気をイッパイに出させて帰らせるのが店の使命!”と考えている。事実、帰り際には全員、元気をもらって笑いながら帰っている。 それは食事と、カヨさんの愛情たっぷり、そしてセンス抜群な会話で盛り上げるから。 時に、元気の無い有名芸能人Aさんなど、東京から最終便で到着して、空港からそのまま“百々”に訪れ、朝まで飲んで始発の飛行機で帰るらしい。この店は食べ物と女将の人柄、表には出ないが御主人の料理のセンスで持っていて、売っている物は“元気”なのだ。
それも、近頃、流行の威勢だけの元気注入ではなくて、本当に身体に優しく(食材へのこだわりは本当に厳しい!)美味しいもの、癒し系な元気を与えているのだ。 店のお客を見渡すと“癒し系”だからといって疲れたサラリーマンやOLなんていない。客層の幅広さはハンパない。そしていつも沢山の若者が来ているのだ。決して安い訳でもないが、いつもカヨさん目当てだろうか、若者であふれかえり、そんな若者達の輪に入って談笑しているのがカヨさんなのだ。 沖縄旅行も5回目のリピーター。基本パターンの店を網羅したら、応用編でお勧めなのが、まさにこの店だ。 笑いも“癒し”の重要なファクター(要素)なんだなぁー! カヨさんに会いたい! (実はこれを書いた3回目から、次の百々を訪問した時に伝説の御主人“哲さん”と会えた。そのパワーは計り知れないものだった。『パワーもらえる』なんてナマヤサしいモンではない。こんな生気あふれるオジさん、見た事が無い!!)ますます百々が気になる!
- 百々(もも) 沖縄 沖縄県那覇市久茂地3-12-4 LAFTE二階
- 098-861-8150(なかなか、すんなり予約は入らないかも・・・・)
店は店の前に行っても、どれが店だかすぐにはわからない。間違いなく通りがかりに入る店でもない。クチコミってスゴい! 予算は一人、飲んで5000円程度。 つい、店の特徴ばかりを語ったけど、出てくる料理は一々、美味いし感動する。テーブルの上はいつも何も無しの状態!こんなに美味しいと食べながら語り合うなんて事は無いのだ。食べてから語り合う。そして料理が出ると会話は中断して食べて、また会話が再開!!とにかく何もかも美味い!!!!
“うりずん”とは旧暦2,3月の季節を表す沖縄の言葉。短い冬が終わり大気や大地の潤いが増して、春から夏へ微妙に季節が変化をしていく時期を言う。なんと情緒を感じる言葉であろう。沖縄は現在は日本であることは当然の事だが琉球文化という独自のもの。沖縄人はそれを大変、誇りに思い大切に伝えている。酒や食事の文化も独特で素晴らしい長寿の生活を支えた英知に満ち溢れたものである。沖縄人は心から島酒(泡盛)を愛する。沖縄にはご存知の通り食文化、芸術に関して素晴らしい伝統がある。
さて、ここの”うりずん”はお見事なまでに沖縄を感じるというかそれを伝え続けている貴重な店だ。二回目に行った時に店の音響が壊れていて淋しそうな顔をしたらお客で三味線(サンシン)を弾ける人間をよこして4~5曲歌って盛り上げて帰っていった。お店の中の一体感は他県では絶対に味わえない。さて雰囲気もさることながら食事がとことん美味いのだ。沖縄料理で有名なのはチャンプルーであろう。ゴーヤチャンプルー、ラフテー、トウフヨウあたりまでは全国区になってきた料理。しかし沖縄はそれだけではない。まず名前すら聞いたことが無いモノが沢山ある。ドゥル天(田芋ターンムという里芋に似た沖縄独特の芋に豚肉、里芋、しいたけを混ぜて練り合わせカラリと揚げたコロッケ。) ドゥルワカシー(ドゥル天の中身。病み付きになる味) ヒラヤーチー(小麦粉をダシで溶きニラをいれて焼いたお好み焼きの薄い様なモノ) クーブイリチィ(細切りした昆布とかまぼこ、豚肉、こんにゃくを炒めてから豚ダシで煮込んだもの。) スーチキ(まだ冷蔵庫が無い時代、この塩漬けの豚を保存食として大切に食べていた。
湯がいて塩抜きをして千切りキャベツと食べる。これがポークと呼ばれる缶詰に成り代わった。) ナーベラーンブシー(ナーベラーは緑色のヘチマ、味噌で炒めるか、豆腐で煮込むとンブシーとなる。) フーチバージューシー(ヨモギを入れた炊き込みご飯) ボロボロジューシー(ジューシーのおじや) 血イリチイ(豚肉と内臓、ニンニク、ニラを炒めて新鮮な豚の血で絡めたスタミナ料理。豚で食べないのは泣き声だけと言うほどに食う沖縄ならではの伝統料理。) ミミガー刺身(豚の耳や顔の皮部分、ミミガーは耳の皮の意、千切りの野菜と三杯酢で食す。) ミヌダル(ペースト状にした黒ゴマを豚肉にまぶしこれを蒸した物。ほんのり甘いゴマの風味が効いた上品な美味さ。) チキアギ(白身魚のすり身に卵の黄身を混ぜ島ゴボウやニンジンをたっぷり入れて練り上げ、しっとりと揚げた薩摩揚げのようなモノ。) スクガラス豆腐(夏に沖縄沿岸にやってくるアイゴの稚魚がスク、これを塩漬けにするとスクガラス。これを島豆腐に載せて食べる。重要な蛋白源だった。)
ウムクジ天ぷら ウムクジプットゥルー(ウムクジは紅芋のデンプン、沖縄の保存食。練って揚げると天ぷら、ダシとニラを入れて炒めたお好み焼き風なモノがプットゥルー) ニガナの白和え(ニガナは苦菜、独特の苦さが美味しい葉野菜で胃腸に効く薬草) ヒールンファーとスーチキの炒め物(ヒールンファーはニンニクの葉) チデークニー(細長い島ニンジン)とスーチキー(塩漬け豚)を炒めたモノ。)・・・・・・・・・わかった!これ歌にでもして覚えない限り暗記は不可能に近いであろう。♪♪ドゥルワカシーにヒラヤーチー♪ンブシー、チキアギ、スクガラスゥ♪プットゥールースーチキー♪♪・・・これで”ビギン”なら一曲作れる。はっきり言って今まで沖縄の随分沢山の店で食べたが、本当に美味いと思うのはここである。他にも美味しい店はあるが・・・・・・この店はハンパじゃない。正直、これ以上は有名になって欲しくない店なのだが、沖縄人にも本土の人にも、この正しき沖縄料理をしっかり食って次の世代に受け継いで欲しいのだ。素晴らしき琉球文化に脱帽です。
- “うりずん” 沖縄県那覇市安里388-5 098-885-2178
- 営業時間 17:30~24:00 第2、4日曜日休み
沖縄豆腐は食品の中で最も女性の胸部(ハッキリ言えばオッパイ)に近い食べ物である。全く解らない幕開けの今回は沖縄豆腐料理専門店という沖縄以外ではまず出会わないであろう店である。沖縄の豆腐はナイチ(沖縄県人は沖縄県以外の場所を内地と呼び、その人々をナイチャーと呼ぶ)の物とは違う。ナイチ・モノの豆腐は通常、冷たい水の中で涼しげな表情で客待ちをする。(またはパックに入り涼しげな顔をしている。)
沖縄では出来たての熱々のものが水にさらされないで売られているのだ。ほんのりと温かい固めな豆腐はとっても艶っぽい!すこし弾力があって暖かい・・・それはやはりオッパイにほど近い食品である。”島豆腐”と呼ばれる沖縄の豆腐はなんと一丁が1キロになる。ボクは1キロの重さを”SA8”で覚えたが沖縄人は豆腐で覚えるのだ。 ダイエットで三キロ減量というと豆腐3丁の重さをイメージするのだろうか。沖縄人はFカップの女性のオッパイといえば豆腐一丁の量と連想的判断をする。(断じてデマである。) そしてナイチの豆腐と較べると軽自動車と11トンダンプ位に迫力が違う。それはより強く押し固められているのが特徴で、料理で炒めても簡単には崩れないのだ。製法も独特で生の大豆をすりつぶし豆汁(呉)を搾り、豆乳とおからに分けて、生のままの豆乳を釜で煮る。これは中国の豆腐製法と同じで、沖縄では地釜豆腐と呼ばれる。また苦汁(にがり)を加えて固まりかけた豆腐”ゆし豆腐”も抜群に美味い。汁の中でプルプルと揺れるほどに柔らかいのだ。あっさりと塩味で店によってカツオだしが加えられ淡白ななかにも上品な味で食欲の無いとき(そんな時はオレには無いが・・・二日酔いには明らかに良い)には優しく胃腸に落ち着くのだ。
さて、この店の、そのままのネーミングがわかりやすい。 “豆腐屋食堂”は那覇の中心地の空港側に位置する。毎朝、店の隣接した工場(工場に隣接した店かなぁ)で根性のバッチリと入った島豆腐を作り、それを出すのが、この店だ。豆腐チャンプルーや味噌煮、揚げ出し豆腐、コロッケ、おから・・・・とにかく豆腐の”オールスター夢の競演”状態なのだ。沖縄に何回も来て、様々なモノを常習的に食べていると沖縄の食べモノが恋しくなる。ナイチの様な決して濃厚な料理は無いが、明らかなる”クセになる味”のオンパレードだ。健康的にも味覚的にも経済的にも性欲的(?)にも満たされる素晴らしい定食屋なのだ。
沖縄には各地に豆腐工場併設の食堂を見かける。ボヨ~ン、ボヨ~ンを体験、味見してみましょ!
- 豆腐屋食堂 那覇市山下町1-24 098-857-3839
- 営業時間 11:00~22:00 盆と正月のみお休み。
- ゆし豆腐定食650円、小鍋に入ったゆし豆腐に日替わりのオカズとゴハン、漬物の定食。 “豆腐とかつぶしのニライタメ”600円 崩れにくい豆腐と豆腐の風味に自信合ってこそ出来る料理。醤油味が豆腐に絡んで香ばしく美味い。コロッケもオカラも美味い!
沖縄に行ったら岸本食堂に行かなくてはならない。ハブトゥー(have to)、マスト(must)である。岸本食堂は沖縄の首里嬢、国際通りと同程度の知名度である。岸本食堂はソーキソバを昔ながらに食わせる店で先日行ってオバハン(3代目店主・仲程静子さん)と会話していたらちょうど100年を1週間前に迎えたという。その日は記念レセプションも無ければ記念グッズの販売もスペシャル限定メニューの販売も無しに全く通常営業だったそうだ。そんな普通の味を昔ながらに手を抜かないで同じ味を作りつづけるのが素晴らしい。
最初にここでソバを食った時の印象は正直、インパクトにかけた少し物足りなさを感じる店だった。そんな印象をユージン・ウエチに言うと、それは甘いという。ジェーンジェン(全然の沖縄ウエチ方言)沖縄がわかっていないと言う。岸本食堂の美味さは3回通うと病みつきになるから一回食ったぐらいで偉そうに判断するなというのがウエチの見解。失礼しました。
俺は挑戦しようと決断した。そして2ヶ月後に食ったら明らかなる違いを見た!!。そして悲願の三回目。そう、美味いのである。実に美味いのだ。一度目の印象と明らかなる違いであった。厨房をのぞくと大きな窯に薪がくべられ湯がグラグラと煮立つ。この薪の灰を水に溶かして上澄み汁を取り、その汁と小麦粉を混ぜて良くこねて麺を作るのだ。(本で読んだ!!)。
どうしてこんなに繊細なお味になるのだろう。ウエーチ曰く『とにかくぅ~美味いんだからイーサ~』。とにかく何かにつけ明るく陽気でアバウトな沖縄人を魅了するネイティブなソバをネイティブな場所で食いましょう。
- 岸本食堂 電話は無さそう・・・。
- 営業時間 11:00~17:00(麺がなくなったら終了。) 水曜定休
- ソバ小 450円 ソバ普通 500円 以上
- 那覇からは結構遠いので根性決めて行きましょう。近所の新垣ゼンサイも相当に有名です。
最近は何処に行ってもフランチャイズ・チェーンの同じ様な、つまらない店が並んでいる。ファミリーレストランは日本中、何処に行っても同じ味で風情も地域色も何も無い。冷凍食品、レトルトの進化で画一された味が何処でも何時でも食べられるようになったのは時代の流れで仕方が無いときらめるか!!。しかしファミリーレストランの役割は間違いなくある。名前の通り”家族大食堂”としての役割だ。”週1回は家族で食事”という平均的家族をねらってマーケティングした店は平均的家族には実に様々な角度から都合良いし快適である。ガキ(お子様)が多少騒いだってこぼしたって、ソレほど問題にはならない。回りの客にもお互い様状態だ。
さて、そんな家族の平均的コスチュームを考えてみよう。雰囲気作りは大切だからねぇ!!。まず、ファミレスの平均的お父さんのヘアースタイルは7:3の横分けまたは散切り風で簡単に言えば洗いっぱなし。パンツは冬も夏も綿パンタック入りで少々ヒザは出ていて大きめ。シャツはボタンダウンもしくはノーブランドのポロシャツで色は紺もしくは白。頭髪に同じで洗いっぱなし。そしてお気に入りのブランドはユニクロ。妻は体型が気になるが、たいして努力はしないので体型を隠す為にトレーナーもしくは大きめなTシャツ。パンツはジーンズだがシルエットは決まってストレート。殆どがスッピンをベースに多少の申し訳程度のメイク。財布の中にはポイントカードとダイエーの領収書、小銭で膨れ上がる。子供はそれに順ずるというのが平均だろうか。(これを平均として誤差16%程度のズレまでが観測されている。)移動の車は排気量1600㏄から2000㏄が78%を締める。型式はワンボックス、色は圧倒的に再販価格のヨロシイ、白が63%を占める。そんな平均的家族が平均的外食をするのが平均的中産階級を当て込んでマーケティングされたファミレスである。メニューは手ごろだが非日常的なモノが受けるのだ。ファミレスでわざわざ普通のカレーライスなんてお父さんは食べたくない。ナタデココ、様々な現地系カレーが世にデビューできたのもファミレスのおかげか。
さて、最近、沖縄で現地の地元のレストランチェーンなのにやる気満々なファミレスを発見して朝から食っている。それは沖縄では結構、大手に展開の “わだや”というファミレス。ファミレスというか健康的大型居酒屋という風情だが、”美味しいお食事を適正価格で御提供”という本当の店の存在理由は充分に果たしているのだ。そのメニューもとても幸せ!!。”わだや”は健康指向が強力に強い。玄米はとても身体に良いバランス健康食品であることは承知なことであろう。結局、身体に良いと思って食っていることが一番良い事で、身体に悪いと思いながらコンビニ弁当を食ってたら一番悪いんだろうねえ・・・。ま、自分が楽しく食えれば幸せな気分となる。波田は沖縄で食事をする際に”ちょーじゅ、ちょーじゅ、ちょーじゅ(長寿)”と念じながら食うのが美味しく食べる秘訣であると信じている。ここの店でも是非、実践してください。画一化されていない世界があるのです。(ちなみに今までは沖縄には本土のファミレスは無かったのですが、最近”ガスト”が出来て、それだけで騒ぎになっています。)沖縄にファミレスと定食屋のギリギリを見いだしたのでした。
- “わだや”本店 那覇市赤嶺1-1-3 みたのビル1階 098-857-5004
- 他にジャスコ那覇店,パワーズとよみ店、ジャスコ北谷店、があり。宅配(ケータリング)が相当に充実。”健康食事宅配システム”という硬い名前のケータリングだ。
人間は1日に30品目の食材を食わなくてはイカンらしい。そんな目標はなかなか達成は難しい。吉野家の牛丼を食ってもメシ1、牛肉1、玉ねぎ1、ぜいぜいオシンコウで1~2程度で結果、3~4品目であろうか。しかしその目標を1日どころか一回の食事、それも朝ゴハンで摂ってしまえる朝食がある。それは琉球料理の沖縄第一ホテルの有名な朝食なのだ。
その朝食は素材数50品目、22アイテムのオカズ。そしてカロリーはたったの585カロリーというから驚きだ。1日数食しか作らないらしく予約が難しいのに強運な友人は前日予約達成。そして指定された時間に沖縄第一ホテルに乱入した。しかし第一ホテルというから相当に巨大な建物を想像したのは僕の勝手な偏見だろうか。そこはどう見たって長屋というか民宿。いや大きめな民家と言う感じ。お世辞にもホテルではなかった。しかし宿泊経験者に聞くとなかなかな風情のある宿らしい。まあ、朝飯を食いに来たんだから建物なんてどうでもいいかぁ!!。さて、その日は大きなテーブルに女子旅人3人組みと相席をした。結構な沖縄情報通な雰囲気の旅人だ。一生懸命ナニか話しかけて友好関係を築こうとしたが殆ど無視された。トシマ女子3人組みはオレがナンパしようとガードしたのだろうか!?。はたまたオレより朝食に興味がいっているのだろうか!!。クッソーと存在を無視されて怒るほどではなかったが、そんな事をしているうちに、いよいよその朝食が運ばれ始めた。
主人はその料理をいちいち説明してくれたが、聞いた事ない名前ばかりで記憶出来ないゾォ!。基本的には琉球薬膳料理、精進料理的な食材だろうか。長命草(せき、ゼンソクに効果)、アマメシバ、モロヘイヤ、オオタニワタリ、ビタンカ、パパイヤ、キクラゲ、くこのみ・・・・・・もう、初めて過ぎてどれがその素材で味だったか殆ど解らなくなっている。とにかくイッパイなのだ。メニーカインズオブフードなのだ。全然覚えられなくて説明も不充分で申し訳ないが是非、写真で想像して楽しんでください。
朝食としては驚異的価格の3000円(税別)と朝食界のロールスロイスのような価格構成だが話題には出来ます。しかし問題が一つあった。食い終わって帰ろうと思ったら、もう既にハラが減ってきたということです・・・・・・・。
- 沖縄第一ホテル 琉球料理”あしゃぎ”
- 沖縄県那覇市安里3-1-23 098-867-3116 (スーパーサンエーの近く)
- 朝食は税別3000円(前日までに要予約)
今年も恒例のサプライズ! まさか那覇のど真ん中である国際通りで突然、仮装集団からの襲撃にあうとは!!爆笑な昼下がりでした。沖縄島民は熱いよ!!! 毎年、毎年ありがとうございます!!
PV-BV Corporation. Presented by Keijiro Hada