名古屋は本当に不思議な街だ。ヒトは”大いなる田舎”と名古屋を評するが、それは正しいかもしれないなあ。”あんかけスパ”なる食物の存在を知らなかった。というか名古屋人しかそんなモノ知らないと思う。間違いなくイタリアにも無いと思う。ということで”あんかけスパ”を食いに連れて行ってもらった。連れて行ってくれた名古屋人A氏は二つに一つという。一生この”スパ”はまるか、又は二度と食わないかのどちらかであると言う事だ。そこまでおっしゃるなら食いたい。オレもこの際、白黒ハっきりさせたいと思った。
その店の看板にはスパゲッチーとある。そう、スパゲッチーはスパゲッティーである。スチワーデスがスッチーと略される世の中だからスパゲッティーがスパゲッチーになるのも許容範囲なのかぁ!?。本当のイタリア語を和訳すると発音がどうだか知らないが、間違いなくスパゲッチーではないと確信している。そしてその店で注文してからたったの3分で”あんかけスパ”が出てきた。当然アルデンテとは程遠い、どちらかと言えばウドンに近い触感であった。麺もわざわざ”ディユラム小麦のセモリナ”なんてややこしいモンじゃなくて日清製粉の小麦粉またはメーカー指定で”オーマイスパゲッティー”あたりで作っていると思う。しかしこの奇妙な”あんかけスパゲッチー”はなかなかな美味しさなのだ。しかしソースもウースターソース系ベースみたいな味で少なくとも”あん”ではないしトロトロもしていない。
何故にしてわざわざ”あんかけスパ”などという名称を使ったのだろう。そう、それは名古屋人特有の”主張する文化”に通ずるものだし、大いなる田舎のネーミングとしては自然である。スパゲッテイーをより一層世に知らしめるために、それは何か日本人がソソられる名称がヨロシイと”賢者・名古屋の長老”は考えた。キーワードは”意外性”である。長老にはペペロンチーノとかカルボナーラ、そしてぺスカトーレ、ゴルゴンゾーラなんてイタリアカブレの外来語なんて言語道断!。大嫌いだったのだ。そして名古屋にとって”親しみとはナンだぁ!?”と自問自答。修行生活に突入してついに見出したのが・・・・ “あん”だったのだ。ミートソースを名古屋風に解釈すれば”肉あんスパ”カルボナーラは”卵あんスパ”そして”アサリあんスパ””クサイ系チーズあんスパ”が名古屋的表記となるのだ。(相当ムチャクチャな思考だなぁ。)というのは波田の偏見で、とりあえず”美味きゃええやん”ということで締めくくります。しかしトッピングもハムカツ(ものすごいジャンキーなハム)やハンバーグ(厚さ2,35ミリ!)もとても懐かしい美味しさでした。名古屋の意外性・・・まっまっまさかぁ!・・・・に今後も期待します。そして、オレの二つに一つの選択は・・・・また食いに行くという答えが出たことは収穫です。
- スパゲッチー・ハウス ”里羅”(りら)
- 愛知県名古屋市中村区那古野1丁目38-13 052-565-0634
- 営業時間 11:00~14:30(ランチのみ)
- メニューにはS、M、Lで3サイズの量で選択(その差100円)ベーシックな素のSで450円(少々地味)から始まってトッピングはコロッケ、イカフライ、インディアン(カレー味)、ピカタ、コンビーフ、牛コロッケ、ミラネーズ(ハム・ベーコン)などがある。どれも1000円以内