日本人ほどに新鮮な”生もの”をコレほどまでに愛してやまない国民がいるのだろうかぁ。一昔前ならば、海外で生魚なんか食う奴がいたら信じられない存在だったが、寿司の普及によって生魚を食う風習が少しずつ浸透している・・・・・というか、外国人には寿司は浸透しているが決して生もの(刺身)を、あえて食おうとはしない。 刺身の”踊り食い”なんて信じられない食べ物”の極地だろう。刺し盛りのアジの三枚下ろしした身の部分がプルップルッなんてすると新鮮の証(あかし)みたいな気がしてワクワクするけど、世界中の殆んどの人がソレを見たら”オーマイゴッド~!”と叫ぶのは99,5%間違いない。
日本人なら、イカの刺身の吸盤がペトペトななんて舌にヘバりついたら、感激して『新鮮っ!!』なんて喜ぶであろうが、外人ならば、そのまま卒倒して泡を吹いて倒れる事は間違いないし、それをさせた貴方は生涯にわたり、うらまれるに違いない。 オレは当然に寿司は好きだが、それ以上の欲求で、やたらと”生もの”を大量に食いたくなる衝動に駆られる事が時々ある。 そんな時に思い出すのが、この”一隆”のオヤジなのだ。 地方都市に行くと居酒屋でこんな風な出し方をする店も無いとは言えないが、平均的な美味しさを追及すると、東京は日本の台所の築地市場があり全国からものすごい質と量の新鮮な魚が集まり分配される関係上、当然に美味しいモノが集まる。 さて、この店の新鮮さとボリュームは他店には類をみない。例えばウニが食べたいとしよう。通常の店ならば、ウニを注文すると出てくるのは精々、大さじ2,5杯程度がシソの葉の上で大根のツマにへばり付きながら出てくる。 この店”一隆”だとウニは一折り(木箱ひとつそのまま!)なのだ。これをもし二人で注文して食べると、間違いなく向こう一年はウニを食べたくなることはない。そう考えれば、この一折6000円は安いかもしれない。(だいたいが時価)
そうだっ! なんでも中途半端は駄目なのだ。(波田はその量を知っているから二人で行くときには注文しない。だいたい8人で仲良く満足に楽しめるのが一折のサイズだ。以前、カウンターの隣のカップルがウニを注文して出た瞬間に沈黙状態になった。『とてもじゃないけど食べられませんねぇ!』なんて笑うセールスマン風に声をかけたら半分近くをオスソワケしてくれた。波田からのお礼はメザシの干物だった。(なかなかいいトレードだ。)また、隣のカップルは、赤貝を注文して、一皿に8個位のブリブリの赤貝が出てきてブッタまげていたので、すかさず『とてもじゃないけど食べられませんねぇ!』とまたまた笑うセールスマンは、臨席の赤貝刺身を頂戴して、イワシ煮をオススメした。(これ実話です。けっしてネタではありません。)・・・この店で注文をするときには知ったかぶりや、思い込みで注文はやめて店員さんやご主人に相談しながら注文しましょう。生もの(魚介類)をシンプルに大量、いや多品目摂取したいときには、迷わずココ”一隆”へ。過度な発注と隣の不審なオヤジには注意しましょう。 (波田はいつも4人以上で行きます。そんなポーションの店です。) 日本人ほどに新鮮な”生もの”をコレほどまでに愛してやまない国民がいるのだろうかぁ。と冒頭で書いたが・・・・・北極の人々は捕獲したアザラシを生で、その場で素手でカブりついてたなぁ。あれは別問題かねぇ・・・・・(関係ないねっ!)
- 一隆 東京都世田谷区池尻1-9-4 03-3422-7005
- 定休 日曜・祝日 営業時間 17:00~21:30
- 国道246を渋谷からきたら左折。世田谷公園をすぎてファミレスの手前、右側。
- 予算は食べるものにもよるが3000円から5000円程度。コストパフォーマンスは抜群だなぁ。くれぐれも数人をオススメします。