ここの店に行くと、”焼き鳥の道”は本当に深いと思う。だいたい、この渋谷の”のんべい横丁”なる場所もスゴいものがある世界なのだ。ここは昭和初期から存在しているエリアで、おそらくその時代から景色的には殆ど変わっていないのではないかと思われる位のレトロ感がイッパイのエリアだ。
わざと演出した昭和レトロではない、そのままの戦後のバラックが少しだけ進化した世界が渋谷の”のんべい横丁”なのだ。 渋谷の名店・鳥重のウワサは聞いていた。~~とにかくオバちゃんがすごい! とにかく美味い! とにかく安い! とにかく予約が取れない! とにかくイチローが帰国すると必ず貸し切る! とにかく生レバーがすごい!~うんぬん~~そんなウワサばかりだったが、”いちげんさんお断り”なる高いハードルが構えていて行けないのが実情だった。
でもまぁ、気を使ってまで焼き鳥なんか食いたくないというのが、当時の冷めたオッさんの言い分。予約が取れなくて、悔しまぎれなのも本音! しかしある時、ユージン大ちゃんが、誘ってくれたのだ。大ちゃんは、なんとここの常連の地位を確立していたのだ。 ここは5時半、7時半、9時半の3ラウンド制になっている。という事で9時半のラウンドに! ここにはシキタリが沢山ある。店の前では待てないので路地のトイレの前で待機。結局、入れたのは10時・・・・しかし絶対に文句を言ってはいけない。ここの女将! 優しいのだが、少々、シキタリを学ばなくてはダメなのだ。
まず、聞かれるまでは注文をしてはいけない! 最初に飲むべく飲み物を注文! 飲み過ぎるとダメ出しされる。 オーダーは最初に”業界用語”をモリモリで注文しなくてはならない。 まぁ、これを読んだ読者が、この店に入れる可能性は、とにかく常連さんを探し出す事から入り、もし見つけられたら、その人と行くであろうから、”郷に入れば郷に従う”で黙って着いて行けばいいのだが、参考までに。あくまで注文はママの一言から順々にスタートです。 オススメというか必須は、モツ(レバー)、心臓(はつ)、砂肝、軟骨だ。刺身類は芸術的!!
生レバーとササミが混ぜて出てくる。串類はサイズは通常の焼き鳥の2、8倍程度。なので数人でシェアするのが正しい。ドリンクの注文はかなり慎重に、ママの間合いを見て注文。注文しすぎると『バカ言ってんじゃないよ!』と一喝。そう言えばこの店で泥酔した事ないなぁ。なんだかんだと緊張しているからであろうか。(笑)飲み物は瓶ビール、なみなみ注がれるワイン、やかんのままの熱燗、焼酎(フルボトルが出されて飲んだ分だけママが目で確認するシステム。飲み方は湯、水、ロック)そしてウーロン茶~~ここでの至福の2時間は、まさに『あっ!』と言う間だ。
とにかく畳6畳の小空間にママと11人の選ばれしお客さん達。まさに一体化する店内は現代の社会に見失われた人と人とのライブな出会いを思い出させてくれるのだ。そして最後の御会計を聞いてブッ飛ぶ!! おもわず全員が『安っ!!』と唸る。ココ最近、東京都内で食事してこんな言葉をはいた事は久しぶりだ。
- 鳥重 (とりしげ) 渋谷区渋谷1-25-9 のんべい横丁
- 電話 (教えない方が良いかと思う・・・・電話しても『年内いっぱいでございます!』とつれない返答。・・・それも1月12日だよ!