なんの香りが強烈かって“うなぎ”以上のモノはないと思う。
焼き鳥や焼き肉もそれなりに近隣に強烈な香りを放つが
“うなぎ”には及ばないであろう。
オレも何処に鰻屋があるか位は頭に把握していて、
わかってる商店街の中のウナギ屋を通り抜ける時は
息を止めて一気に走り抜ける。
ただここ目黒不動に昭和35年から営業する
“にしむら”はそんな簡単にはいかない。
焼いている“量”が圧倒的に違いすぎるのだ。
お客の並ぶ列もすごいけれど、
とにかく同じ時間に焼いている量がハンパ無い。
それもすべて備長炭で、
焼く担当者の数が違うのだ。
そこから放たれる煙は換気扇など許容量を遥かに超えて、
商店街の通行人を目指してモクモクと浮遊していく。
こんな煙が毎日、毎日嗅いでいたらどんな気持ちであろうか?
今日はピザでも食おうかなぁ~
トンカツかなぁ~
ソバかなぁ~~
そんな気持ちはこの前を通り過ぎて
ケムリに洗礼されたら全てフっ飛ぶであろうか。
ウナギにはそんな人の意志をも簡単に変えてしまう程の
“香り力“が存在するのだ。
世の中に美味しい鰻屋は存在する。
でもここ”にしむら“を覚えておいたらソンはない。
ウナギに賛否両論あるのはわかる。
(ラーメンと同じとは言わないけれど
人それぞれに好みがあるのがこの世界)
だけれどこの店先の空気は”偉いっ!“
と叫びたくなる光景だ。
隣の老紳士が真っ昼間から
キモ焼きで日本酒を美味しそうに飲んでる姿は
心底ウラヤマしかった。
オレの夢リストに追加だ。
八つ目や にしむら
03-3713-6548
153-0064
目黒区下目黒3-13-10
定休日 毎週水曜日(祭日、縁日は営業)
巣鴨、川崎大師店もあり