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お椀の中に磯がある。下田の磯料理屋、ゴロサヤ。

“磯”という言葉には香りがある。なんだかプンプンしてしまうイソイソしい魔力がある。ドライブしていたら猟師町に突入して臭いが変わった瞬間のような”磯”の臭いというか野獣のように突然襲いかかる香りが海鮮マニアにはたまらない。車内で聞いていたサザンの海が似合う曲も瞬時にふっ飛び演歌”兄弟船”にシャッフルしてしまうような強烈な香りだ。これは逗子マリーナやフィッシャーマンズワーフなどには全く無縁の大胆にして繊細、自然的で腐敗的・・・・・そんな日は海産物を食うのが正しい筋というか人の道である。しかし寿司好きの父に育てられたのに、最近、今までの自分の認識が甘かったと知った。魚というか海産物的素材には目が無いし多少は舌も肥えている。また名称も知識としてはある・・・・・・・のに。この店のこの料理には参った。マイリマシタァァ・・・・・・・。

お椀の中に磯がある。下田の磯料理屋、ゴロサヤ。

ここは伊豆半島の突端の街、下田だ。(静岡県)”ペリー来航”の歴史的事件の舞台となった港だし、天皇家が夏季に利用する別荘の御用邸もあるほどに素晴らしい地域だ。道が決して整備されていないのが幸か不幸か自然が良い形で残っている。その中心部にこの店がある。これは勿論、クチコミで情報をゲット。早々に行って見たら驚きの連続だった。通常、海の近くの海鮮の店は悪く言えば”切って出しただけ”という素材に甘んじてる事が多いが、ここは違った。素材の工夫と味付けの深さを感じてしまう。そして何より値段が安いのが嬉しい。ここのお薦めの”磯汁 “がスゴかったのだ。まるで太平洋を煮こんでお椀に凝縮したような味と香り。その材料が驚いた。まさに崇高の域に入っている。磯汁の中の材料・・・・しょうじん蟹、黒ふじつぼ、かめのて、つたのは、れいし、ひめこざら、べっこうがさ、よめがかさ、くまのこ、うのあし、いぼにし、まつばかい、かもかい、あおがい、いしだたみ、くぼがい、ばてらい(尻高貝)・・・・の共演。聞いたこと無いぞ。まるで水族館の貝類コーナーの様だ。想像も出来ない材料ばかりだし、とても口で伝えられる物ではない。

お椀の中に磯がある。下田の磯料理屋、ゴロサヤ。

また、主人が漁師なので、出てくる魚は新鮮そのもの。その日の前菜の尻高貝は泣く程に美味しかった。貝の煮物なんか赤坂の料亭かと思うほどに美味端麗。刺身も唸り声の連続だった。海鮮シュウマイ、海草天ぷら・・・・・・こんな酒を美味しく飲めた日は素晴らしい夢を見ながら寝られるんだねぇ。これぞ、日本人の至高の幸せだろうなあ・・・・。悪い事、言わないから行って来た方がイイよ。 旬の味”ごろさや” (店名の由来。店主、御先祖文化12年生まれ、姓五郎、名前三郎の名前を取り五郎三屋が名付けられ、約180年の歴史のある屋号。) 下田駅前の国道135号線と国道414号線の交差点を駅からみて右折(街なか方面に)干物の小木曽商店を左折して5件目左側。

  • 営業時間 11:30~14:00  17:00~21:00 木曜日定休
  • 静岡県下田市1-5-25(何故だか町名が無い・・・でも正しい)
  • 0558-23-5638(にいさんごろさや)
  • 基本的に漁師料理なので豪快にして低価格、様々な貝の煮物”磯煮”1500円、魚の荒煮800円、漁師鍋”いけんだ煮味噌”は冬場限定で3000円(2人前)、昼の丼モノも充実。