3000円の崇高なるラーメンは"藤巻激城"

3000円の崇高なるラーメンは”藤巻激城”

3000円のラーメン! これだけで話題にはなる。1000円のラーメンだって高いのに3倍の値段だ。 ある時、友人の数人でラーメン談義となった。 あそこが美味しい、ここが不味い・・・・・そんな論議が交される中で、I君は他者の言葉を挟ませるスキも与えないままに、断言をした。 “藤巻さんが一番に決まってるじゃないですか!!” その店が、今回、紹介する”藤巻激城”だ。この激城・・・劇場じゃないの!? 激情じゃないの!? 違うんです。過激の”激”に、お城の”城”なんです。 カゲキナオシロ・・・・店というか城(高級住宅というか要塞・・・)は本当にわからない場所にあった。行き着くまでに随分と時間がかかったし、やっとの事で発見しても駐車場は無く、近所にも無く、結局10分は歩いた、当然に看板も無く小さな表札があるのみ・・・・完全に試されいてる!

3000円の崇高なるラーメンは"藤巻激城"

さすがに完全予約制の高級ラーメン! そして予約より15分遅れて入店したらあからさまな嫌悪感の満ちあふれた顔! 完全予約制なので、約束の時間に遅れたのだから仕方が無い。だからってそんなに怖い顔しなくたっていいじゃない・・・この時点で完全に店主とお客の関係は変わった。 店主様とお客ヤロー・・・完全にバランスが崩れている。 そしてこの店主の風貌はオセイジにも優しそうな顔つきではないしヘアースタイルではない。 そしてそれを強調するかの様なピシッとノリのきいた白衣+ピンクのシャツとピンクのポケットチーフ、最初の説明も完全に”もう説明しなくても、わかってんでしょうねぇ!旦那ぁ!”(なんて高飛車では無いですが・・・つい意識的に演出をしています。) という事で初心者は例外無くトムヤンクン・ラーメン”赤”を注文する事らしい。聞けば他に”白”と”黒”があるという。しかしそれは最初の赤を食べたヒトのみが発注出来るモノなのだ。オレも早く這い上がって白や黒を頼める身分になりたいものだと思いながら、早々に”赤”が出てきてビックリ仰天! 置かれたドンブリの淵にはデンファレ(ランの一種)が飾られ、そこにピッタリとスポットライトが当たっていてキラリと光って、まるで後光が射したかの様な演出にビックリ。

3000円の崇高なるラーメンは"藤巻激城"

(ちょっとヤリ過ぎ感が!! しかしこれも演出、そして3000円のショーの一部)ラーメンは、中国からきたラーメンというよりタイから来たトムヤンクン。 麺もさすがに上品で美味しい。(さすがなんて表現するところが3000円に負けてる!) でも不思議だなぁ。フレンチのコースで3000円なんて言われると安いなんて感じるのに、ラーメンだと高い・・・ラーメンは損な値段帯で生きているのかもしれない。 フレンチのコースならば5000円から10000円は当たり前。しかしラーメンだと500円からせいぜい800円・・・・それが常識を破る3000円とは全くもって常識を超えた戦略ではないか!! とにかく話題作りに一度は食べてみよう。 店主の藤巻さんも『しょっちゅうなんて食べなくて良い!なぜならば、どんな美味しいモノでもしょっちゅう食べていたら飽きるのが普通。ウチは一ヶ月に一度だけ来てもらえば十分』と豪語していた。そして聞けば10000円の皇帝麺なるものもあるらしい。 好奇心と勇気が爆発しそうな時、だれかと賭けでラーメンを勝ち取った時にでも行ってみるかなぁ!!

3000円の崇高なるラーメンは"藤巻激城"

余談・・・ お隣の超上品な御夫人二人と知り合い、ひとしきり盛り上がり、聞けばナンと、日本を代表する電機メーカー某S社の創業者御夫人だったのだ・・・・そう、あの伝説の故人、Mr.M氏の婦人でビックリ! そういえば外にお抱え運転手付きのトヨタ・プリウスが待っていた。ひょっとしてそのイキな選択はと思い話し始めたら・・・私、普段はマイバッハなんですの!!と一発!(その車は6000万円)流石に3000円のラーメン屋さんは出会う人が違う!!!

  • 藤巻激城(ふじまきげきじょう) 東京都目黒区上目黒3-36-28 電話 03-3792-7743
  • 問い合わせる時にハダのHPで見たなんて言わないでね。なんだか怖いから・・・・ヨロシクお願いします。御主人と食事の後で話をしたけど、とても男気を感じる素敵な方でした。
  • ※東急・東横線の中目黒から徒歩10分、駅を出て線路沿い都立大学駅方面に進み遊歩道のある交差点に出たら一番右側の坂を昇り細い道を道なりにしばらく進み突き当たりの交差点を鋭角的に左に曲がる。次の角をやはり鋭角的右に曲がりしばらく進んだコンクリートの壁の真ん中の穴が入り口。まさかぁ?ウソでしょ?なんて思うその奥にある。