大分県は九州の東部、風光明媚な県だ。その大分県がなんと香川県が”うどん県”という名称に変った様に、”おんせん県”とう名前になった。商標登録も完了しているそうだ。確かに大分には全国レベルで有名な別府温泉、高級旅館ブームの火付け役となった湯布院などのゴキゲンな温泉が数多く点在する。と言う事で”おんせん県”という名前で日本全国、そして中国、台湾からもお客様を確保なんて戦略は素敵なアイデアだ。
そこで驚きなのは、『温泉が大分県には全国一に存在するの!?』という質問。 なんと全国での数では4位なのだ。ちなみに一位は 北海道!まぁ土地のサイズも圧倒的だからね。二位は長野県だ。野沢温泉などと名湯が存在する。そして意外や三位は静岡県。そして四位が大分県なのだ。と言う事は完全なる”言ったモン勝ち!”の法則に当てはまる。栃木県の宇都宮が”餃子”で街起こしを計ったが実際には浜松の方が消費レベルでは高いそうだし、味的には(あくまで個人的)福島県福島市の方が美味しい店が多いかと思える。 がぁ!”言ったモノ勝ち”なのだ。 そんな大分県の名物と言えば、なんと”鳥天(とりてん)”なのだ。鳥の天ぷら・・・そのまんま過ぎる。大分のある地域では毎食絶対に欠かす事なく、食卓に並ぶそうだし、大分県人に『里帰りした時に一番に食う物は?』の質問に何度か鳥天の名前が出て来たのは印象的だった。
ということで別府にある山の上の明礬温泉(みょうばんおんせん)に入って身も心もホゲホゲ状態になった後で、近所の鳥天が有名である店を尋ねた。お店というかドライブイン的な店だった。店先で早々に鳥天を注文してお金を支払うと『5分待っててね!』の指示。これが気に入った。ドライブインっぽい所だったら店先にスデに揚がっている鳥天がスポットライトでも浴びて、いつでもドーゾ状態になっているのを想像したけど、毎回毎回、注文ごとにしっかりと揚げて、出来立てを提供しているのだ。感心!感心! 正直言って鳥天と聞いて『食べてみたい!』なんて思いはなかった。鳥の唐揚げのコロモがサクサクになった程度のモノだと思っていたし、せっかくの名物って言うんだから気が進まないけどね・・・程度。それは完全に覆された。『美味いっ!』思わず叫んだよ。(笑)まず肉質が柔らかい。オレが鶏肉だったら唐揚げで揚げられるより丁寧に、鳥天みたいに揚げてもらいたい。この柔らかさがなにより印象だった。
そしてお店ではポン酢を出してくれたが、一緒に行った大分県人の友達はオススメの食べ方を教えてくれた。醤油にカボス、そしてマスタードを溶いて食べるのだ。もうカボスの酸味が相まって素晴らしいんですよ! 大分人はこの鳥天に20度の麦焼酎&カボスが王道だと自慢してました。確かに美味しいだろうね! 何だったら”鳥天県(とりてんけん)”も商標登録しておいたら良いのに! LOVE大分県!
福岡でのランチは少々、悩みどころだ。 前日は天神か中洲あたりで飲み過ぎていて、通常、二日酔い気味だからだ。そして昨夜の豚骨ラーメンやら屋台で食べたサガリなどが、どうも胃に残っている。・・・なんてオレの思い込み!でもまぁ、福岡での朝は、往々にしてそんな事が多い気がする。 ここから何故にして天ぷらがお勧めなのかにつなげて引っ張っていくのは、かなり強引な気がする。とにかく“天ぷら”だ! そうだっ! 二日酔いの日に食べても大丈夫な天ぷらなのだ。安い天ぷらに付きものの胸焼けなんて何も無いのだ。
初めて友達に連れていってもらった時に、ちょっと目を疑った。 外から見ると何処にでもある、ロードサイドの中型のお店。しかし片方の側には“入り口”もう片方には“出口”とある。 わからない・・・ランチのピーク時間を過ぎた2時近くなのに、やたらに広くてクルマがいっぱいの駐車時。そして店内に入ると『あああああっつ~~!!』ビックリした。こんなに店中には沢山の人がいたなんて・・・席数は70~80。そしてウエイティング用のイスにもダァーっと人が座っている。奥の人なんて小さくて、とても一つのお店の中とは思えない程に遠い。
早々に食券を購入しようと思うが、何を頼むべきか悩むところだ。二人分なので、お好み定食(780円)と穴子定食(670円)の食券を購入。なんとなく“フグの天ぷら”というモノも食べて、昼間から豪勢な気分になってみたかった。(豪勢な気分を140円で感じられるなんて・・・ステキだ。そしてオレって安い) そして食券を握りしめてウエイティングシートで待つ事10分、かなり遠い奥の奥からお声がかかり着席。こういう連携プレーがスゴいと思います。 座るや否や、一膳の御飯と味噌汁が運ばれる。実はこのパターンがオレには困るのだ。何故ならば写真が撮れないのだ。どうしても全てのオカズが並んで御飯、味噌汁に手を付けていない状態で一枚の写真が撮りたい! しかしここでは無理だ。
第一、御飯が運ばれた時点でどうしてもタダである漬け物4種(高菜、もやし、キャベツ、そしてイカの塩辛だ。)を我慢が出来ないので食べてみたい。 非常事態として写真など無視して食べる事にする。そんな忍耐力も奉仕の心も持ち合わせていない。いよいよ、天ぷらはなんと目の前のアミが敷かれたバットの上に順次運ばれてくる丁寧なシステム。エビ、かぼちゃ、キス、イカなどが別々で運ばれる。適当な頃合いを見計らい写真撮影! これで心おきなく食べる事が出来る。(別に気なんか使ってないけど・・・)天ぷらはサクッと揚がり具合が本当に美味しい。 御飯も味噌汁も良し! なにより塩辛を始めとした“おまけオカズ”が本当に美味しい。どうも福岡の食堂はここのあたりの気遣いが素晴らしい気がする。 本当に美味しい満足なランチだった。
後ろにはオレ達が食べ終わり席を空けてもらいたいと自分の順番を待ちわびる人々でいっぱい。隣のオバちゃんはダイエットなんてクソ食らえとばかりに、大盛りの御飯に漬け物をのせまくりハシで御飯をかき込んでいる。あぁ今日の午後も頑張ろう。
- 天ぷら ひらお 福岡県博多区東平尾2-4-1 電話 092-611-1666
- 営業時間 10:30~10:00(LO9:30) 他に久山店、天神店、早良店、貝塚店、原田店あり。
- 天ぷら定食(青魚、白身、きす、いか、野菜3点)御飯と味噌汁で640円 あなご定食(穴子、ささみ、野菜3点)御飯と味噌汁で760円 お好み定食(エビ、イカ、白身、豚、野菜3点)御飯と味噌汁で780円
- 単品 110円 白身、キス、サバ 140円 ふぐ、ほたて、ささみ 160円 貝柱 200円 エビ、穴子 野菜類は70円
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