朝である。それも土曜日の早朝。具体的に言えば6時チョット過ぎの場所は築地の場内だ。何故か予期せぬ朝がオレを待っていた・・・。ここまで来る経緯にナゾがある。
ある日、毎年気に入っている恒例の芝居を観に青山に出ていた。その芝居が終演したのが10時近く。東京もまだまだ不便でこの時間に気の利いたレストランというと本当に限られてくるのだ。しかし”食生活友の会”はそんな逆境にも負けない鋭いイタリアンレストランにして良心的納得価格の店を脳の検索エンジンで調べたところ、代官山の”アンティビーノ”が該当と出た。そうだ、この店は場所もシブイが深夜までしっかり営業で怪しい雰囲気ながら、ウマイのだ。(ところが今回はこの店の紹介では無~~い!。)深夜に気取って楽しく無事にディナーの発注を済ませてワインで乾杯し今日の芝居の余韻に浸りながら前菜をつまんでいたら・・・・仲間の一人がどうもハシが進んでいない。(これは日本的表現でした。フォークが進んでいない???。)怪しい行動を見てみぬフリをしていたが奴の行動は明かに”挙動不審”(キョドーフシン・・・犯罪者にアリがちな落着かぬ行動)なのだ。いつもなら大食漢な男がダイエットでもなかろうに・・・・コイツ、何かを隠している!。そして知っているゾォ!。波田刑事郎(わかってね・・)は奴に尋問をはじめた。そうしたら犯人は以外にも簡単に自供を始めたのだ。
《犯人》”申し訳ネェェ~~ダンナァ~~!。実は明日、土曜日の早朝に築地に寿司を食いに行くのが毎週の恒例なんです。だから今の食事をおさえモードで・・・。”《刑事》”ふっふっふっふっふっふっざぁぁケンじゃねぇぇーーぞ!!。それでこの美味しいイタリアンが食えねぇつーのかぁぁ!!。・・・・・・・どーして??。そんなにその寿司が美味いのかい??。《犯人》美味いのなんのって・・・・そこから永遠に築地・大和寿司のプレゼンが始まった・・・・もう、目の前のイタリアンなんてファミレス・サイゼリアのお子様イタリアンランチに思えてきた!。なんとオレも食うのを中止してその店を早々に退散。そして各自いったん帰宅して再度、早朝の築地で待ち合わせをして大和寿司に乱入という経緯だ。ただし7時前のこの店の行列を見てください。数十人が列をなして待っている。約10席しかない店で、一人早くても食うのに1時間。この長蛇の列が片付くのはいつなのか!?。
そしてオレを連れていってくれた超超超ちょ~~~常連は裏口である厨房から店内に案内してくれた。寿司のネタの新鮮さなんて格別だ。具体的には説明をしないがマジで別次元の美味さだ。日本の台所である築地は全てがイキである。深夜に美味いイタリアンが食えて、その数時間後に抜群に新鮮でイキな江戸前の寿司が食える世界都市・トォーキョーの懐の深さを痛感したのでした。(ちなみに寿司屋の後は銀座のスタバで本日のコーヒー飲み、目まぐるしい夜から朝への時間を思い出し一息つくのでした。)
- 築地 大和寿司(だいわ寿司) 中央区築地5-2-1 中央市場内六号棟
- 03-3547-6807
- 朝5時半から午後1時まで営業。 お値段は一人7000円程度、しかし主人は冗談と信じるが相手を見ると言っていた!。