《時計仕掛けのオレンジ》という映画をご覧になったことがあるであろうか。70年代のバイオレンスモノの走りのような映画だ。ストーリーは結構、過激だったのだが、そこに登場する未来的な車やファッション、そしてインテリアが相当にカッコよかった。
その映像の中で”モダンな暖炉”を発見した。暖炉というと通常は豪勢な石、大理石などで壁に据え付けられていて、ブルジョアな家の象徴のようなモノ。大金持ちのオジいさんがロッキングチェアーに座り、葉巻をくぐらせながらブランデーを飲む・・・・がイメージだったが、この映画でお洒落な家には無くてはならない必須アイテムだということがわかった。ミッドセンチュリー的な家具にドンピシャと合うようなモダンなデザイン・・・・それ以来、目黒通りどころか全国のアンティーク・ショップで探し回ったが、そんな代物は全く出てこない。時々海外のインテリア雑誌では見かけるのにナァ・・・軽く5年以上は探していたと思う。アンティークショップのバイヤーもそんなモノを見たことが無いと言う。その映画自体が空想の世界で登場する車もオリジナルだったから、実際にはそんなモノは存在しないのかなぁ・・・・と、あきらめかけていた時に沖縄で発見した!!!それはアンティークショップでもない!米軍関係者の家でんない!! なんと友人・上地博信の家だった。その瞬間に ”あったぁ~~~!!!!”と当然に叫んでしまった。 ”ウエチっ!頼むから売ってくれ!!””駄目に決まってるでしょ!”(そりゃそうだぁ・・・)・・・この押し問答が一年以上は続く。そんなものでは、まだまだ、あきらめられない!脅迫状めいたメールも出した気がする。 そして、ある時に上地家の主導権を持つ妻・ミカ様がアンティークのロレックスが欲しくて探していると聞いて、ボクの宝物の一品(推定60年代のオイスター・パペチュアル、ボーイズサイズの程度極上品)を送って暖炉と交換を希望したら、ご納得いただいて、晴れて東京の我が家にやってきたのだ。素晴らしい!!!ブラボォー!! 見てください。このチャーミングなラインを。そしてインテリアとしてもパーフェクトじゃないですか。 お気に入り中のお気に入りです。 ウエチっ!!有り難うございます。ミカちゃんの右腕にいつも輝くセンス抜群なロレックスを見ると、いいトレードだったなぁと痛感しています。 (後日、上地家にはちゃんと別の暖炉がどこかからか探されて置いてあってビックリ!!)