焼き鳥・・・焼いた鳥である。
焼き肉と唯一張り合える食事だ。
焼き魚には無い、焼き野菜でも役不足、焼豚は中華の小さな一品モノだし、焼き飯や焼そばなんて、どんなに束になってかかってもかなわないのが焼き鳥だ。
オレは心底、焼き鳥が好きで、死んだらキリスト教のお葬式で献花をするように、弔問客に焼き鳥を手向けて頂きたいと思っている程に焼き鳥を愛している。
焼き鳥といえどもピンからキリがある。
安い居酒屋の何処産だかわからない怪しい鶏肉を串刺しにしてガスで焼いているのも焼き鳥だし、フランス料理で言うところのジビエ(野鳥)の味を最大限に焼き鳥という形で提供してミシュランを獲得している店まである。
焼く技術が問われる。
炭火で焼くのは当たり前で、ガスなんて言語道断!
地鶏と言われる健康的な肉である事を求む。
さて、この店は、行くとちょっと違う雰囲気がある。
初めてこの店に行った時、座っていたお客さんの70%が学ぶ姿勢満々の焼き鳥屋さんだった。
見ているモノが違うのですぐにわかる。(そのお客さんが帰った後に、御主人が丁寧に、勉強しにきている他店の店主さん達だと説明してくれた。)
同業者が観察に来る店。それが”床嶋”だ。
先日、ここの裏メニューを知った。
それは鶏鍋だ。
トリナベ・・”床嶋”が作るトリナベ・・・マズいわけがが無い。
それは予約制と言う事で、早急に予約!
胸が高鳴る思いでその日を待った。
そしてその当日、焼き鳥を数本いただいてから“鍋”に移行!
スープが濃厚、それは鶏のモミジといわれるアシの先っぽで濃厚なダシをとり、通常ならば、部位で言えば、モモなのだろうけれど参鶏湯(さむげたん/韓国の鳥煮込み)を思わせるトロトロになった鶏のアシがドォーンと入っていた。
これぞコラーゲンの極み!
感動を越していた。
焼き鳥で始まりトリナベでシメる・・・・
まさに昇天コースだった。
あの夜、もう死んだって悔いはないとすら思えた。
(翌朝はそうは思わず、また食おうと改心だけどね。)
サイドメニューは至って豊富! 何を食べてもパーフェクトだ!
あっ、なぜエクザイルかって?
オーナーが筋肉隆々でエクザイルのメンバーでもおかしくない位のカッコよい風貌だからだ。(スンマセン)
焼き鳥 床嶋(とこしま)
東京都世田谷区三軒茶屋2−8−10
ルナパーク三軒茶屋105
電話03−5486−3318
営業時間 17:30から23:30(LO22:30)
http://www.styleconscious.jp/contents/food/tokoshima/