渋谷の焼き鳥屋"鳥福"

渋谷の焼き鳥屋”鳥福”

最近研究している 課題に”人生における焼き鳥の役割と未来”というテーマがある。次回の学会でこの研究成果を研究発表しようと準備している。最近、解明されたことで “実は相当に世の中の人間は焼き鳥が好き”という事実である。それも大スキという人間が実は多いのだ。なのに何故、今ひとつ派出さというかきらびやかさが無いか・・・少なくとも子供の大好物リストには上がる事はない。

渋谷の焼き鳥屋"鳥福"

簡単である。もしも波田が『今夜、君に何でも御馳走しちゃうもんね。何が食いたいの。ゴチだよゴチ、アイペイよ!!。』と言ったら”焼とり”と答えるかぃ・・・?!。普通の人並み程度の”欲”があるあなたなら、すすっ寿司!!とかシャシャ・・シャブシャブぅぅ、またはイッッイタリアン、ヤッ焼き肉ぅぅ・・・なんて急にドモリ状態で答えるのが凡人として正しい発言ではないか。しかし、そこで焼き鳥と答える人間はそうはいない。(私の妻は実に落ち着いて焼き鳥と答えるが・・・)しかし自分の財布、または気心知れた仲間と食うなら何であろう。それは”焼き鳥”でしょ。だってソレこそ真の大好物といえるのではないか。(これオレの片寄った考えだね・・・)まあイッカ。これ以上本題に入らないとセッカク築いた波田の名声にキズがつく。そこは渋谷の通称”のんべい横丁”である。ハイテク化、コギャル化された渋谷を横目に駅と宮下公園の間に戦前から変らないままで映画の撮影所のセットように昔と変らないエリアがる。そこに連なるバラックの店はどれも情緒ありすぎで感激するであろう。

渋谷の焼き鳥屋"鳥福"

その店は”鳥ふく”という。ここの主人は東日本で唯一、鳥の”解体免許”を持っている。なんだぁぁその免許は!!。通常の焼き鳥屋は業者が解体した鳥を仕入れるが、ここの主人は自分で鳥を解体をして納得のいくモノだけ使用。ケースの中のデカイ氷のカタマリの上に主人が朝から一本つつ丁寧に仕上げた串が5時開店時に並び、無くなったら終了。(通常8時には完全なくなっている。)そしてこの店では秋田比内鳥、薩摩しゃも、名古屋コーチン、山形蔵王ベニバナ鳥、庄内出羽地鶏などなどの全国から選ばれた鳥がナント!!”オス、メス別、パーツ別”に出ているのだ。”オスメスパーツ別”は見た事も聞いたことも無いし食うと確かに違うんだよねえ・・・これが。肉の美味さがビシビシです。そして本当にお薦めは鴨が解禁となる11月15日から3月15日、野鳥も色々ある時期です。

渋谷の焼き鳥屋"鳥福"

味もさることながら店の雰囲気が最高で客全員がすぐに仲良くなるんです。というのは店内が異常に狭くて奥の人が出入りするたびに手前の人が全員立って送りだし新しい客が来るとその客を立って迎えるという風俗習慣なのです。そして全員で御挨拶。それは鳥マニア共通の盛り上がり感なんでしょうね。素晴らしい店です。

  • “鳥福” 渋谷区渋谷1-25-10
  • TEL 3499-4978(予約なし)
  • 営業時間 午後5時から9時、ただし素材がなくなったら終了。
  • 定休日 土曜日、日曜日、祭日 昨年はひと夏休んでました。
  • 渋谷駅、ハチ公口を出てJRガードをくぐり線路沿いを左折(原宿方向)数件いった右側一帯がのんべい横丁、その奥側の列にあります。
  • ある物は焼鳥だけ。日ごとに違います。それだけ。最後のスープが絶品。めし類なし。超硬派のなかの硬派な店です。