ジイ様がどのようにしてこのソファーを入手したかは全く不明。(解体したときに明治何年と書いてあった・・)とにかくボクが生まれるズッーと前から家にあった。ジーさんの家に行くと良くこのソファーで飛んで跳ねて遊んだりカクレンボの隠れ場所として利用していた。最初はグリーン系のベロア素材だったがオヤジの代で超趣味悪素材(錦糸町の安キャバレー的)になりオーラ値は一気に落ちた。そして10数年前にボクが引き取り昔の色を思い出して張り替えて東京の家で使っていた。しかし生まれた時からあるソファーはやはり飽きる。そこで下田《オキラクハウス》に座面のみを張り替えて移動。素材はハワイアン・プリントのデッドストック生地を発掘して張り替えた。下田の家は築35年位の古いビーチハウスなので雰囲気はバッチリ合う。そして最近、サイドテーブルを自分で製作した。階段の製作に使った無垢の木材を切って金具でつなぎ、ソファークッションで余った生地を工業用ホチキスで圧着した。なんだかセットで愛着がバリバリに湧いてくる家具が出来上がり。座り心地は決して良くないけど文字通り、人生を共にしてきた一品なので思い入れは絶大。ソファーとか椅子ってなかなかカッコ良さと座り心地が両立しないのだけど、見た目と思い込みでカバーしてる。いつも昼食後の昼下がりに来客者の誰かが海風を感じながら気持ち良さそうに、何故かクッションを抱きしめながら昼寝しているのだ。