由緒正しき店・陸羽茶室・香港

由緒正しき店・陸羽茶室・香港

香港の陸羽茶室は”由緒正しい”という表現が本当に相応しい店だ。威厳がありすぎて少々食欲減退するほどにカッコイイ。入店早々に完全に雰囲気に呑まれている。ウゥゥゥ。同じモノを食うのにもやはりこんなに時代を感じる店のほうがやはり美味しい。時代の止まった空気は新横浜のラーメン博物館を思い出す・・・発想の悲しさだ。店内はオーラがモリモリに感じられる。創業は1930年初頭。チェリーウッドの柱や大きな古時計に戦前の菜館の風情が色濃く残る。

由緒正しき店・陸羽茶室・香港

なにせ歴史的文化財にも指定されているほどの店構え。宗慶齢(革命家・孫文の妻、妹は蒋介石の妻)の時代から多くの要人が常連客に混ざり店の卓についた。チャールズ皇太子とダイアナ妃、ジョン・レノンとヨーコ、波田啓次郎と堀正樹(おれの友達)、香港映画の大スターもお馴染みの顔。そんな店で食うものは飲茶だ。店の表示には広東料理とある。中華料理は大きく5つに分けられる。①広東(強火で手早く、素材の旨みを大切に、)②潮州(ダックやアヒルをスィートソースで小さな茶碗で食す)③北京(宮廷料理、コショー、ニンニク、コリアンダーをふんだんに使う、餃子や麺類。④上海(砂糖,醤油、しょうこう酒で味付け、上海蟹が有名)⑤四川(辛い物が多い)と分かれる。とまあ波田の博識さをご披露してしまったが、手持ちの観光ガイドに親切にも書いてあった。

由緒正しき店・陸羽茶室・香港

結局、特に広東だなあと感じる事は無いが(オレが分かってない)。そうだ。ウマけりャいいじゃないかぁ・・・と、ドンドン食ってみた。ドンドンだ。中華を食うにはパワーが必要だ。片っ端から飲茶(点心、料理)を注文。注文はとても簡単で机に置いてある注文票に欲しい飲茶を個数指定すればそのまま持ってきてくれる。しかし漢字で判断なので、出たものが予想を反するなんて良くある事。それも楽しいぞぉぉ。でもどれも美味しい。そして、夜の海鮮料理は絶品らしい・・・・・そうだ、やはり広東だ。(そして高いらしい。)茶室とあるが本来は美味しい中国茶を飲むのも正しいのであろう。こんなタイムトリップできる店はいつきてもその時代で迎いいれてくれて嬉しい。

  • 陸羽茶室 飲茶・広東海鮮料理店
  • 香港中環市丹利街24-26  24-26 Stanley St.Central HONG KONG.
  • 電話 2523-5464
  • 営業時間 6:30~23:30(なんて働き者だろうか。)ただし飲茶は17時まで。
  • 飲茶なら一人300香港ドル(約1800円程度)