アー驚いた。だってイキナリうちの近所の商店街にロシア料理店が出現した。なんの兆候もなくだ。近所をロシア人らしきが歩いていたのも発見したことはなし、この界隈にロシア料理店の需要もあまりありそうもない。一昔まえの東西冷戦時代では考えられない事だ。しかし、チョイト前のアメリカ映画の敵国といえばロシアを筆頭とする東側諸国と決まっていた。今はその相手がテロリスト集団を抱えこむ中東の怪しい国に変わったが相変わらず不思議な空気を持っている国がロシアだ。映画の見過ぎだろうか、今だに何処か連れて行かれちまいそうで怖い・・・・・。ついロッキーの対戦相手だったロシア人ボクサーの笑わないイカツイ顔を思い出す。
その店に意を決して出掛けてみた。ランチタイムを過ぎた1時過ぎの入店だったが客は我々だけであった。店の作りに驚いた。席数は15程度の小さい店だが、奥の小部屋に通された。出来れば人通りから見える表側に席を取ってもらいたかったのは防衛本能からだろうか。そして、店に入ったら物凄い寒い。そうだ!!。北の国はこんなもんじゃきっとヒーターなんて入れないのだろう。モスクワは氷点下20度とかいうもんな。こんな5度なんて日はハワイみたいなんだろう。そうしてブルブルしていたら、やっと暖房を入れてくれた。そして音楽・・・なんか聞いたこと無いぞ!!怖い。国際問題に発展するのはイカンとおもい楽しもうとした。そうだ、注文しなきゃ・・。日本語通じない、全然・・・。指差し確認で注文。本日のランチ定食(と多分書いてあった。)食事が出るまでの間、数本の電話が店にかかってきていた。決して忙しくないこの店には相応しくない。そうだ、ここは旧東側諸国との秘密情報部員が経営しているのかと疑惑が舞う。そしてランチが出てきた。何か怪しい薬が入っていたらどうしよう。・・・しかし、そんな疑惑はフッとんだ。美味いじゃないの。定番ピロシキ(中に野菜、肉などが入った焼いた皮の厚いパン)、真っ赤っかなボルシチ・ハバロフスク風、そしてカツレツと言う名の柔らかめハンバーグ。なんだか全てが新しい触感で面白い。ボルシチなんてこんな赤い食べ物見た事ないというほどに赤いのだ。異文化体験は楽しい。気楽にニコタマ商店街で東西冷戦明けの恩恵をうけた。寒空にロシア料理が良く合うじゃないの。平和は素晴らしい。ソ連の外交官の方、何か気に触る表現がありましたらゴメンナサイね。陳謝します。(2001年冬の取材)
- ロスカヤトロイカ ロシア料理レストラン。
- 東京都世田谷区玉川4-12-15
- TEL 03-3708-0099
- モスクワ店 00617-095-3011091(マジ!)
- 東急・新玉川線、大井町線、二子玉川下車、高島屋ショッピングセンター裏の商店街を用賀方面に。ローソンを過ぎて52メートル行った左側。