コーカサスの旅は正に晴れの日々であった。それもすこぶる気持ちがいい日々。街の中の空気も大気汚染とは無縁で気持ちが良く、これが本当に経済的には決して豊かではない国なのかと驚きの連続であった。我々の旅は20代のバックパッカー時代とは違ってガイドを雇い、ドライバーも手配、あくまで効率と安全を考えての旅、決してゴージャスではなく、でも限られた時間の中で最大限に楽しむ事をモットーに旅の予定が組まれる。今回まわったアゼルバイジャン、グルジア、アルメニア、ルーマニア、モルドバ、沿ドニエステル、ナゴルノカルボフは全て初めての国々だけど、どこの国の国民にも共通して言えてたのが自分の国の歴史を、ちゃんと知っていて、理解していて、その上で誇りを持っていて、愛国心があって、そして家族を大切に、友達を大切にしている事。
今回、名前すら聞いた事も無い国に行き、また国際的にも承認されていない国にも行ってみたり、かつては紛争や戦争をしていて、多くの犠牲を払った国もあった。そして今、ウクライナの様に紛争をしていて訪問を取りやめた国もある。なぜ戦争や紛争に至るのかは、自国を愛し、家族を愛し、このままではいけないとか、このままでは守れないと思ったからか、そこにはお互いに“愛”があったから、“正義”があったからなんですよね。日本人の我々も自分の国の歴史を知り、ちゃんと理解をして、自分の意見をもって、他の国に対して何をしてきたのか、他の国から何をされてきたのか、なぜそうなったのか、そしてどうなったのか、これからどうして行くべきかを知り、理解して、自分の意見を持つ事がグローバルな生き方のベースになるべきと改めて思いました。
話は変わりますが、旅先での楽しみの食事も各国、本当に素晴らしく、僻地を旅する時に必ず持参する調味料セット(醤油、ワサビ、ブラックペッパー、美味しい塩・・・)などの出番はまるで無し。ただ世界三大料理のひとつと言われるトルコ料理(イスラム圏に共通の料理)そしてシルクロードを通じて中国の影響、また勢力的にもロシアの影響、あとは元々からある料理がからみ合いそれぞれの国々の料理になっていて、各国が似た様なモノがあるんだけど、それが『我々、自国の料理である!』と主張するところがオモシロかった。
旅していると日本が客観的に見れて本当に実にオモしろいです。
さぁ、地球にこの時代に生まれて、世界で“ナンバー1”クラスのパスポート(一番多くの国を訪問出来るという意味。)を持っている日本人の皆さん! 外に出なければ始まりませんよ! さぁ!!世界へ!!