五指山とは中国の海南省にある5本の手指の形をした、とても険しい山である。決して穏やかでない、日本では見る事の出来ないギザギザした山だ!(よく慶林とかの写真で出てくるタイプの険しい山だ!) 恐らくこの険しい山々のイメージがここのお店の激しい味につながっているのであろうか! ここの中華料理は本当に味が奥深い。化学調味料的な味、辛さではなく、奥深い味わいなのだ。 店構えは、悪いけどまるでオーラを感じない。悪いついでに言うと、店の看板はグラフィックデザインというモノをナメてるのかという位にヒドい。(店主さん、これから褒めちぎりますから許して下さい。)

入店しても、ここが中華料理店とはまるで思えない。中華料理店といえば色で言えば”赤”そして重厚さを出す為の”焦げ茶”と相場は決まっている。緑とかブルーの中華料理屋なんてこの世には無い。インテリア関係者にいわせれば施行前のただの”箱”の賃貸物件なのだ。 白い壁紙に何でもない床。飾り気はゼロ。解り易く言えば、引っ越し準備は10分で完了だ! メニューはホワイトボードにペンで書いたもの。それもカタカナ&漢字、字が大きかったり小さかったり真剣に読まないと解読は難しい。しかし三枚のボードにはギッシリと様々な料理が書き込まれている。だから座っているだけだと四川料理を食いに来たなんて実感はゼロ!(笑)要は、こちらの店主は店構えなんて小細工には興味がないのだ。とにかく”お味”で勝負!!

その御主人一人で厨房を切り盛りして、ホールは女性が一人。どうでもいいけど、この関係に婚姻関係は無いと店主の言葉。 オーナーシェフなんてオーラをまるで出してはいない御主人だが、なんと日本人(和田真二さん)なのだ! 中国の地方料理などを自分なりのアレンジをするという楽しみな指針は素晴らしい! メニューはホワイトボードを見てどれもヨダレが出てくるので片っ端から注文!!黒酢酢豚は肉のピースを聞かれる。柔らかくほどける様な食感の肉。そしてなんの遠慮もない、こびを売らない酸っぱい、辛い、甘いとエッジが効きまくり過激に美味い! そして蒸しパンにそれらを付けて挟んで食べると??昇天!芝海老の生のり黄唐辛子土鍋煮は全く、見た目を裏切るモノで唐辛子がガッチリときいているのに、ベースの塩味に和むのだ。

満腹をずっと前に超して120%の超満腹状態なのに麻婆麺を注文! もう麻薬的な山椒のシビレと辛さでまたまた昇天!かなり刺激的な夜になりました。 食べ終わった後の達成感と充実感・・・素晴らしかった! しかし食べられなかったけど”牛ペニスと揚げニンニクの土鍋煮””和牛アキレスケンのトロトロ鍋”なんてどんな味と食感なんだろう! もう新年会の予約は入れました!(笑)
- 東京都世田谷区世田谷4-2-15 03-3426-2130
- 営業時間12:00-14:30 18:00-21:00 定休日は水曜日、その他不定休
- 世田谷線・松陰神社駅から世田谷通りに向かい右側
三軒茶屋という街をご存知であろうか。位置で言えば東京の山の手地区の入り口。渋谷から国道246を直進して三宿界隈で瞬間、山の手地区に突入したかとおもいきや三軒茶屋に突入する。東京の家賃の上昇はここから始まり、下げもココから始まるという程に、値段に対して敏感な街だ。そしてその懐の深さはすごい。 おそらく東京で屈指の外食産業激戦地域だ。
東京の外食産業で言われるのは”三軒茶屋で成功したら何処でも成功できる!”という例えを聞いた事がある。 お気に入りのビストロに、上等なフレンチ、餃子専門店、定食屋、有名なイタリアンに鉄板焼き、ホルモン専門店、高級おでん屋に格安おでん屋、ワインバー、 そうだ! 和食&イタリアンという不思議組み合わせの店も三軒茶屋だ。 深夜まで営業のうどん屋や蕎麦屋もここにある。インド料理にパキスタン料理、もうとにかく”世界の縮図”的な街が三軒茶屋だ。わかりやすく言うと三軒茶屋は山の手地区にある下町。ということで激安から高級(ミシュランに載るような超高級店はないけど。)までオンパレードなのだ。
今回、紹介する居酒屋”赤鬼”は抜群の評判の店だ。 美味い、居心地が良い、店員さんのカンジがいい、酒の種類が激しく多い、要するに最高の居酒屋の求められる全ての条件がパーフェクトに揃っているのが”赤鬼”と思えば間違いは無いと言う程に完全な店なのだ。 様々な人々と”食”の情報交換をするけど、ここの店を悪く言う人を聞いた事が無い。(予約が取れないと文句は聞く!(笑))さて、この店だが料理には特徴は無い。というのは”ウリ”の料理があるのではなく、一年中、要は”旬”のモノを取り扱っているだけ。

季節感も無くなった昨今に、ひたすらその季節の”旬”だけを扱う、そんな居酒屋なのだ。 だから注文してハズしたモノには出会った事は無い。 ”正直””誠実”という言葉に相応しいモノを扱っている。 従って、この店を面白おかしくなんてどうしたって書けない。どうしてこんな当たり前の真っ当な事が、世の中の店には難しい事になってしまうのだろうか。と、ついつい真面目なレポートにならざるを得ないのが辛い・・・・でも本当に幸せな店ですョ。言いたくなかった・・・・

- 名酒居酒屋 赤鬼 店主 滝沢暁
- 世田谷区三軒茶屋2-15-3 電話 03-3410-9918(ヨイハククットイッパイ) 好きだなぁ!
- 営業時間 月~金 17:30~22:30(LO)
土 17:00~23:30(LO)
日・祭日 17:00~23:00(LO)
- http://www.akaoni39.com
世田谷の住宅地で、アメリカ人が作るラーメンが評判だ。その話をしたら、友人Fは “アメリカ人の作るラーメンなんて美味いわけがない!”などと、のたまわった。

ならば、キミに質問だよ! キミは日本人の作ったハンバーガー美味しく食べてないかぁ? 日本人の作った中華料理、日本人の作ったイタリア料理、その上、そのシェフはイタリアなんて行った事も無い・・・・なんていくらでもあるはず!! アメリカ人がラーメンを作って何が悪い!! しかしだぁ、これが不味かったら話にならない。

という事で、その差別的暴言をはいたF君と、その店に乱入したのだ。 そのメニューを見て驚いた。 アイバン氏はなんとラーメンの王道である醤油と塩で勝負したのだ。(味噌はゴマかしが効くと言われている。素人がスミマセン!) 彼は元々、アメリカ、それもニューヨークでフレンチのシェフをしていたらしく料理のセンスも相当にあるようだ。 アメリカ時代に日本のラーメンに出会って深く感動して、この道を極めようと考えた。

サイドオーダーの豚トマト丼は必ず注文すべく一品です。 それはそれは上品な味の”豚トマト丼”は、トマトを低温で数時間かけて焼いた心のこもる一品。 とにかくラーメン戦争”火中”の東京に間違いなく一石を投じている。 アメリカ人アイバンが日本人好みのラーメンを作り出す!!応援しようではないか。その応援こそが国際親善に通じるのだ。

以前に聞いたことがあるが、蕎麦屋は商売的に堅実なのだそうだ。 銀行は蕎麦屋の出店には出資はするが、パスタ屋、ピザ屋などには簡単に資金調達をしないらしい。 それほどに出せば上手く行く、また日本人社会には確実に需要があるのがソバ屋なのだ。・・・・・・・だからといって波田は蕎麦屋を出す予定は無い。 美味い蕎麦屋には団塊の世代も興味津々なのであろうか。 最近は趣味のそば打ちが発展して店を出店した団塊の世代は多い。

蕎麦屋はどちらかと言えばコンサバティブ(保守的)な世界でシンザモノやカワリダネを受け付けない。 パスタなどイタリアから遠路はるばるやってきたのに、和風で納豆とか、韓国風でキムチとかと混ぜられても文句も言わないのだ。ラーメンだって塩から醤油、味噌、豚骨、魚だし、ストレート麺にちじれ麺と、中国人もビックリだ。 しかし日本の伝統的蕎麦にキムチだぁ、生クリームだぁ、トマトソースなどを絡めたら大問題どころか誰も食べには行かないであろう。ちじれ蕎麦なんて誰も食べたくはないし・・・・ さてこの”石はら”という店はそんな狭く保守的な業界にあって、相当に革新的な努力をしていると思うのだ。 まず、波田が相当に気に入ったのが蕎麦湯の中に蕎麦が浮かんでいる、そして麺つゆをかけて食べる”温蕎麦”だ。 蕎麦にはご存知のルチンが沢山入っている。 これは血液をサラサラにしてくれる。蕎麦を茹でた”蕎麦湯”はそのルチンが大量に入っている。 4種類の薬味でいただくのだが、新しい発想の中で保守的な味なのだ。 実に保守的!逆転発想の勝利だろう。

あとは賛否両論あれど、”豆乳ソバ”だ。 想像の通り、暖かい豆乳にソバが浮いている。 これが優しい!!実に優しい味なのだ! そこにシンプルな梅干しがひとつ! なんだかこれも革新的だ。 何か新しい事を、規制の網をかいくぐり進んでいるのだ。 当然にノーマルなメニューも実に美味しい。 これは間違いなく時代の変化だ。実はこの店はこの場所から100メートル離れた場所にあったのが、数年前に今の場所に移転した。 古い店の時に、移転すると聞いて移転を予定する場所を通りかかって驚いた。 なんとそこには昔ながらの普通の蕎麦屋(かつ丼、親子丼、カレーなども置いてあり、ロウ細工の見本がショーケースに飾ってあるような・・・・・)があったのだ。 あなたが経営者だったら、蕎麦屋が廃業した場所で蕎麦屋をやる!? ここの盛業を見れば、時代について行く為にやる事がわかる。 時代は”こだわりとセンス”なのだ。 あと大切な事だが、雰囲気も良くて、夜に酒を飲んで最後に蕎麦で締めくくるなんて上等な”大人ワザ”も効くのだ。 (余談ですが、江戸時代は酒は蕎麦屋で飲むのが文化でした。江戸のイキを楽しみましょ!)

- 蕎麦 石はら 世田谷区世田谷1-11-16 03-3429-6227
- 営業時間 11:30~15:00 18:00~22:00(LO21:30) 定休日 水曜 第三火曜
- 世田谷通り 世田谷区役所信号わき。
“焼きトン”である。あまり馴染みがない名前だ・・・・・・・・焼トンは”焼いた豚”である。しかし何故だか世間には”焼いた豚”をも”焼き鳥”といって売る店も事実ある。串に刺した肉の総称が”焼き鳥”と呼ばれている節がある。ここで”豚”のプライドにかけて代弁をしてやらなくてはならないと考えていた。ただ考えられるには焼き豚(やきぶた)と言ってしまうと、すでに焼き豚(チャーシュー)がその名前を使用している都合上、商標登録上、紛らわしいという問題がある。そして個人的見解としては焼き豚というと”焼いた豚”で”豚の生姜焼き”をイメージしてしまうのではなかとろうか。そこで豚の代弁者としてハッキリと特許庁なり、なんなり出るところに出て取り決めたいのが”焼きトン”という名前だ。今回の紹介は”焼きトン”の名店である。

焼きトンは物凄く食べ応えがある。簡単に言えば・・・硬いというか弾力があるのである。硬いものを食べると頭の回転も良くなるし咀嚼能力(ソシャク/かむ力)がある子が柔らかい物を食べている子供より知能指数が高いというデータもあるのです。ある歯科大の教授の調査では弥生時代の卑弥呼は1回の食事で3990回、徳川家康は1465回も噛んでいて、現代人はグーンと減って平均620回だそうだ。 そう現代人はテレビリポーターが『このお肉は、柔らかくて美味しいでスゥ』とか言っているけど、本当に美味しいモノは硬く、しっかり噛んで食べると消化吸収上もダイエット上もヨロシイのです。(今回の情報は日本歯科医師会の提供です。・・・笑)

この店は波田が初めて行った時は小学校の低学年。(なんと創業70年!!)オヤジに連れられて銭湯の帰りに良く寄ったのだ。そしてオヤジは嬉しそうにビールを飲んで焼きトンを食っていた。(波田はここの焼きトンのお陰で知能指数が高くなったといえるかもナァ。(*^_^*) 聞くところによると、この店は4人兄弟で経営している。(兄弟の全員の卒業校は波田と同じ世田谷区立八幡小学校だ。オレを見ると人は学習院か、慶応とか思わせがちだが世田谷区立八幡小学校です。・・・・ダレも思っちゃいない・・・) その”兄弟仲良く”というキーワードがこの焼きトンを美味しくしているのでしょう。とにかく食べ応えのある(上質な豚の内臓系)焼きトンを食べて知能指数を上げながら飲みましょう!支払うときに必ず”安いっ!!”と歓声をあげますよ。

メニューは、かしら、しろ、レバ、はらみ、たん、あぶら、はつ、軟骨、ぼそ、すいぞう、シビレ(ちゃんと処理しないとシビれるそうだ。) ねぎ、ししとう・・・・と続く。そのどれもが味わい深く美味しいのだ。
- やきとり さいとう 奥沢駅前
- 03-727-6233 住所 世田谷区奥沢4-27-12
- 東急 目黒線奥沢駅 北口より線路沿いを田園調布にむかい30秒
- 営業時間 17:00?24:00 定休日 日曜(今はやってないんだなぁ・・・)
初めてスンドゥブを食べたのは、なぜか常夏の島、ハワイだった。忘れもしないが、朝一番でダイヤモンドヘッドを登山しようということになり、頂上を制覇(なんて言うほどの高さじゃないけど・・・) 頂上からの絶景を眺めているときに、友人のリエちゃんが教えてくれたのだ。彼女のプレゼンテーション能力はズバ抜けていて、太平洋の清々しい空気を沢山、深呼吸したにもかかわらず、口の中はイメージしたスンドゥブの唐辛子・カプサイシンでいっぱいになってしまい、我慢できなくなって一路、ダイヤモンドヘッドからスンドゥブ屋(名店・ソゴンドン)を目指して入店!一気に食べて大満足・・・というのがデビュー戦であった。 その時に、これは韓国産ではなくてロサンジェルス産の韓国料理と聞いてビックリした記憶がある。それ以来、日本で時々見かけるスンドゥブの看板につられて食べたが、期待にそうものとは出会わなかった。どうもただ辛いだけの、ハワイで食べた”奥深い辛さ”とは違うモノに思えた。 それは、ただの豆腐チゲやキムチ鍋との差がわからなかった。

そして口コミで聞いた自由が丘の専門店に半信半疑で言ってみたら『美味~~~~~~~~~い!!』スンドゥブに出会えたのだ。ハワイでもロサンジェルスでも韓国でもないお洒落な町、自由が丘で!! ニガリを入れて固まる前に引き上げた口当たりの柔らかい純豆腐(スントゥブ)は超まろやか。そして国産牛骨スープ 秘伝の唐辛子タレを土鍋に入れて熱々に煮込んだチゲ風スープで食べる味は繊細そのもの。 ただのキムチ辛さとは一線を画す!!付け合せのキムチやナムルも抜群に美味しい。まさに自由が丘人の誇り!ウエルカム・スンドゥブ!!ブラボー!!だよ。 ただ、ここに行くならば覚悟が必要ですよ。間違いなく定期的に食べたくなる味です。”病み付き”ってヤツですね。通う覚悟が出来たモノから行ってみよう!! 具材は9種類 辛味は好みで0から5段階(辛いものが苦手な人も全然、大丈夫!辛さは調整出来ます。) オカズはお変わり自由。添えられるゴハンは国産高級米を注文されてから一釜ずつ炊き上げるのでホッカホカ。 電話しておくと雑穀米をたいてくれるのだが、波田はこれが相当に好みだ。 最後にはコーン茶を鍋に流し込んでオコゲもお茶漬けにしてサラサラと食べる。これがまた相性抜群でサッパリして胃腸も大腸も小腸も大喜びってカンジなんです。食道も胃腸も喜んでいるなぁ。

書きながら、口内は完全にスンドゥブ・モードになってしまった。これだから困るんだぁ・・・・・行ってきます! あなたも”通う”覚悟が出来たら行ってみよう!!
- コチュ (KOCHOO) 東京都世田谷区奥沢6-22-12
- 03-5706-1069 営業時間 11:45~14:30 17:30~21:30(LО) 月曜定休日
- http://www.kochoo.jp/
- 田園調布と自由が丘の間を通るバス通りの中間点に奥沢6丁目交差点(日石のガソリンスタンド)を等々力方面に行って100メートルの左側。自由が丘駅から7分、大井町線九品仏から3分。
- キムチスントゥブ(キムチ豚肉) トックンスントゥブ(トック 牛肉) 餃子スントゥブ(手作り餃子) きのこスントゥブ(しめじ、しいたけ、えのき)、海鮮スントゥブ(海老、牡蠣、あさり) 牛肉スントゥブ(牛スライス) 豚肉スントゥブ(豚バラスライス) ホルモンスントゥブ(上ミノ テッちゃん) かきスントゥブ(牡蠣たっぷり)
日本人ほどに新鮮な”生もの”をコレほどまでに愛してやまない国民がいるのだろうかぁ。一昔前ならば、海外で生魚なんか食う奴がいたら信じられない存在だったが、寿司の普及によって生魚を食う風習が少しずつ浸透している・・・・・というか、外国人には寿司は浸透しているが決して生もの(刺身)を、あえて食おうとはしない。 刺身の”踊り食い”なんて信じられない食べ物”の極地だろう。刺し盛りのアジの三枚下ろしした身の部分がプルップルッなんてすると新鮮の証(あかし)みたいな気がしてワクワクするけど、世界中の殆んどの人がソレを見たら”オーマイゴッド~!”と叫ぶのは99,5%間違いない。

日本人なら、イカの刺身の吸盤がペトペトななんて舌にヘバりついたら、感激して『新鮮っ!!』なんて喜ぶであろうが、外人ならば、そのまま卒倒して泡を吹いて倒れる事は間違いないし、それをさせた貴方は生涯にわたり、うらまれるに違いない。 オレは当然に寿司は好きだが、それ以上の欲求で、やたらと”生もの”を大量に食いたくなる衝動に駆られる事が時々ある。 そんな時に思い出すのが、この”一隆”のオヤジなのだ。 地方都市に行くと居酒屋でこんな風な出し方をする店も無いとは言えないが、平均的な美味しさを追及すると、東京は日本の台所の築地市場があり全国からものすごい質と量の新鮮な魚が集まり分配される関係上、当然に美味しいモノが集まる。 さて、この店の新鮮さとボリュームは他店には類をみない。例えばウニが食べたいとしよう。通常の店ならば、ウニを注文すると出てくるのは精々、大さじ2,5杯程度がシソの葉の上で大根のツマにへばり付きながら出てくる。 この店”一隆”だとウニは一折り(木箱ひとつそのまま!)なのだ。これをもし二人で注文して食べると、間違いなく向こう一年はウニを食べたくなることはない。そう考えれば、この一折6000円は安いかもしれない。(だいたいが時価)

そうだっ! なんでも中途半端は駄目なのだ。(波田はその量を知っているから二人で行くときには注文しない。だいたい8人で仲良く満足に楽しめるのが一折のサイズだ。以前、カウンターの隣のカップルがウニを注文して出た瞬間に沈黙状態になった。『とてもじゃないけど食べられませんねぇ!』なんて笑うセールスマン風に声をかけたら半分近くをオスソワケしてくれた。波田からのお礼はメザシの干物だった。(なかなかいいトレードだ。)また、隣のカップルは、赤貝を注文して、一皿に8個位のブリブリの赤貝が出てきてブッタまげていたので、すかさず『とてもじゃないけど食べられませんねぇ!』とまたまた笑うセールスマンは、臨席の赤貝刺身を頂戴して、イワシ煮をオススメした。(これ実話です。けっしてネタではありません。)・・・この店で注文をするときには知ったかぶりや、思い込みで注文はやめて店員さんやご主人に相談しながら注文しましょう。生もの(魚介類)をシンプルに大量、いや多品目摂取したいときには、迷わずココ”一隆”へ。過度な発注と隣の不審なオヤジには注意しましょう。 (波田はいつも4人以上で行きます。そんなポーションの店です。) 日本人ほどに新鮮な”生もの”をコレほどまでに愛してやまない国民がいるのだろうかぁ。と冒頭で書いたが・・・・・北極の人々は捕獲したアザラシを生で、その場で素手でカブりついてたなぁ。あれは別問題かねぇ・・・・・(関係ないねっ!)

- 一隆 東京都世田谷区池尻1-9-4 03-3422-7005
- 定休 日曜・祝日 営業時間 17:00~21:30
- 国道246を渋谷からきたら左折。世田谷公園をすぎてファミレスの手前、右側。
- 予算は食べるものにもよるが3000円から5000円程度。コストパフォーマンスは抜群だなぁ。くれぐれも数人をオススメします。
レストランでも料亭でも、料理人の腕も大切だが同等に素材の美味さも大切だ。ということは世の中の小売店の魚屋、肉屋、八百屋も当然に美味い、不味いがある。扱う同じ食品でも等級があって当たり前。同じ魚でも銀座の寿司屋にまわる品物と回転寿司に行くものは当然に品質も値段も、そして味も異なる。ただ高ければ良いという簡単な問題ではない。コストパフォーマンスは本当に大切で値段に見合った、または値段以上の価値がある品物を扱っている店は当然に口コミで広がる。波田は動物占いがコアラであるが故に、人様以上にコストパフォーマンスを気にするのだ。

東京は尾山台(高級住宅街・大井町線)の駅前に昔からあるようなマーケットがあり、そこは数軒の店でひとつの昔ながらのコミュニティーを運営しているのだ。社会的弱者(大手スーパーがデカイ顔して人の町に乱入してきて、まわりの小さな商店街の店は閉店を余儀なくされるシャッター商店街化・・・なんて当たり前になってしまった世の中の潮流ではあるが、ここ、尾山台商店街マーケットを見ると、そんな大手の商売を完全に逆手にとっているとしか思えない。”一致団結”という言葉に相応しい店同士が営業しあっている。さてそれぞれの店を覗いてみよう。

《魚屋/魚辰》扱い品種が本当に広い。近所やスーパーではお目にかからない珍しい品物も入っている。そして切り身から一本売りまで充実。魚系のお惣菜(煮魚、焼き魚)も充実です。なんと奥ではご主人が、買った魚をネタに、その場で寿司を握ってくれている。店員さんは、魚屋さんらしく、ちゃんとダミ声だして販売しています。なんと近所の寿司屋までネタの仕入れに来てますよ! 《八百屋/八百米》売りは新鮮さと安さ。ここを中心に有名高級スーパーの紀伊国屋、明治屋、グルメ田園、シェルガーデンのど真ん中に位置するが値段は明らかに安い。半額近くのモノもある。そして新鮮さは抜群だ。

冬場はキノコセットみたいなのが破格で売られていたり(シメジ、舞茸、エノキダケ、椎茸の一盛りで250円とか!) 漬物もヌカを用意して自店で製作。これまた美味しい!アボカドには”押すな!買ってから好きなだけ押せ!”と書いてある。微笑ましい”笑い”も忘れない。そして金庫は昔懐かしい吊りカゴ型。これ頭いい! 《肉屋》決して上等な肉の扱いは多くは無いが新鮮で美味しい部位を扱う。ヤル気は充分にある! 《惣菜屋/武田惣菜店》オリジナルで作る薩摩揚げは美味い!! 野菜を沢山練りこんだ薩摩揚げが特に好き(野菜ちぎり)。後ろのデカい釜で魚を練り練りして作ってます! 魚屋と八百屋との業務提携なのかなぁ・・・なにが入っているかわからない練り物が多い昨今、信頼できる薩摩揚げって本当に貴重です。

《花屋》ここはセンスで売る店で無く新鮮さと安さだ。自由が丘界隈のパリに出店も出来そうなお洒落な店の半額。 ただアレンジなどはどうかと思う。(スミマセン!) とにかく単一の花を自家使用目的で買うならばベスト! 激安と呼んでも過言ではない。・・・・・・・・・このページを書いていて思ったが、オレって”奥さん”みたいな視点で生きている。これが近所にあると知って、この地に住んで本当に良かったと思えたのは”奥様思考”の表れかなぁ・・・
- 尾山台マーケット 東京都世田谷区等々力5-5-13
- 東急・大井町線 尾山台駅 改札を出て右前まん前。 電話は各店別々になってます。
- 《魚屋・魚辰》 03-3701-1702 http://www17.ocn.ne.jp/~t-uoshou/uotatu.html
- 《肉屋・肉のまさよし》 03-5707-9468
- 《八百屋・八百米商店》 03-3701-3223
まったく秘密的な中華料理店である。今回はなるべく、まわりに悟られないように静かに、この文章をよんでもらいたい。”しぃ~~~!!”である。我々は、ある情報提供者からのタレコミで怪しい店が存在するという情報を入手。この店を潜入捜査して秘密を解明。何故、何故この場所でこの味なのかを小さく暴露するという使命があるのだ。さて、この店、まず名前が不思議だ。人から疑われたって仕方が無い。店名が中華料理屋なのに”あらき”という。それは只の人様の苗字だ。かつてこんなに中華料理店に相応しくない店名を聞いたことが無い。世の中の”普通”という既成概念にとらわれるつもりは無いが、中華料理店ならばそれらしく”四川飯店”とか”奥沢菜館”とか”ラーメンあらき”とか一発でわかる名前をつけないのが怪しいのだ。

そして何故、この場所を選んだのかは定かでない。ただでさえ冷えきり気味の世田谷の奥沢商店街の、もう商店街はほぼ終わりで目立つものは何もない。店も無くなり住宅になってきた。そんな世間から隠れた場所に”あらき”はある。あなたも、だんだんと、その疑惑の思いが募って来たであろう。 うあぁ気付かれるぞ!!”しぃ~~~!!” そして、この店の店構えが問題だ。中華料理店なのに赤くない。金色でもなければ黄色でもない。またまた小さな常識にとらわれるつもりはないが、中華店舗色の大三原則というものがあって(中華料理研究家のチンケージロ先生の学説)、中華料理店は赤、金、黄を使って中華を主張する義務があるのだ。”ここで中華料理店をやってますよ!わかるでしょ、この色でぇ!”とハッキリした主義主張が必要なのだ。それには華僑のおもわくで”パブロフの犬”現象を最大限に利用して、赤・黄・金の中華三原色を見ると連鎖的に中華を食べたくなるように知らない間に教育されているのだ。従って良識ある日本の蕎麦屋、定食屋、イタリアンなど中華料理に縁のない店はこの三原色は使わない。奥沢の隠れたこの店は、スイス・フォンデュ専門店か、名曲喫茶、いや民芸品店かとしか連想させない”こげ茶系”を採用している。これは”隠密”というレッテルを貼られても仕方が無いではないか。カンバンも小さくて、まるで世の中への主張がない。 ドーダァ!ここまで指摘されて何か言い分があるならば、胸にしまっておいてください・・・敵は何処に潜んでいるかわからない。我々にはこの謎の”四川料理店”に入店に成功した。(ドアを開けただけなんだけど・・・)

店内は見る人が見れば明らかに中華料理店だ。なぜ、ここまで身を隠して生き抜く必要があったのかはわからない。きっと様々な事情があるに違いない。なんだか使命感もあったが、きっと事情もおありでしょう。さて自慢の四川料理をいただいてみましょう。・・・・・いちいち期待に答えてますょ!! オススメは自慢のコースメニューからアラカルトで選んだら間違いない。(もちろんコースはお得!)そして素晴らしいのが全てのメニューがハーフをチョイスできるという事実!(値段は半分、量は3/2!!)中華は大人数で!という既成概念は当てはまらない。だから一人でも、二人でも大人数(せいぜい6人まで)でもバッチリと楽しめるのだ。・・・・・・・このイチイチ感激な一品一品の”秘密”的な味を是非、楽しんでくださいなぁ。 (※写真が薄暗くてスミマセン。(*^_^*)本当にオトナっぽい店なので薄暗くて、良い写真が撮れないのです。想像してください。)
- 四川料理 ”あらき” 世田谷区奥沢4-15-15
- 奥沢銀座通り商店街中央(商店街を入り235メートル、ちょうど心配になってきた頃に右側)
- 03-3748-1041 営業時間 ランチ 12:00~15:00 ディナー 17:00~22:00
小泉首相曰く”人生色々”・・・”波田曰く食生活も色々”である。アナタにも突然に何かが食いたくなる衝動は無いだろうか。俺はある晩に無性に餃子が食いたくなった。時間で言うと深夜12時を回っていた。そんな事はダイエットなんて考えない奴ならば全然普通の事で、ラーメン屋でも餃子専門店にでも行けばよい。しかし一緒に飲みたいものがビールでもない、老酒でもない・・・・やっかいなことにワインだった。ワインなんていくらでもどこでもあるだろうに、この面倒な性格、欲求は美味しい白ワイン(冷えたシャルドネ、樽香が少し残るような・・・ドシィーンとしたボディーの・・)と共に美味しい餃子が同時に食いたい・・・・・という厄介さであった。しかし何度も言うが時間は深夜である。美味しいワインは家のワインセラーには少しはあるがこの時間から美味しい餃子入手は難しい。”困ったときの大塚健司”とまで考えたが、いくらなんでも夜中の12時過ぎに冷凍餃子なり餃子の材料を買って行ってケンちゃん宅に乱入したら・・・・嫌われる。これは間違いないから、そんなことは考えるのは止めておこう。自分で作る能力もないし料理の本を見て作るのも時間が違う。ということで外食にしよう。この際、この夢は叶えられる術もないので明日に持ち越し・・・・友人と街に向かって走っていたら深夜に怪しい看板がぁ・・・・何故か飛び込んだ看板には”餃子・坦々麺”とある。

この際、餃子×ビールで妥協! ワインよ!サラバ!! と思いクルマを停車。そして怪しげな店を観察しようとしたら店前に転がるはワインの空瓶の山!!それもなかなかなワインが転がっている。(店側の意向はディスプレイなのかなぁ)この意味不明な店は何なのだ。ひょっとしてと思い店内に入ると、この店は”美味しいワインと餃子、坦々麺の専門店”だったのだ。この組み合わせに、そして深夜の出会えるとは本当に驚いた。どう考えたって、ありえない組み合わせだよ!!!強運だぁ。じゃなくて単なる偶然かぁ。かのリッチ・デボス氏は”望めば叶う!”と言ったが正にこのことであろうかぁ。(餃子との出会いの為の名言とは思えないが・・・)とにかく出会えたのだ。そして早々に発注!!食いたいものは決まっていたから座って2秒で注文出来た。どんどん出てきた焼き餃子、水餃子は当然に抜群に美味しかった。皮のパリッと感は抜群。水餃子もタレが美味い。そしてワインも豊富な在庫で好みのそのままを伝えたらドンピシャが登場。おつまみ数品も大満足だ。途中のハシ休め的なモヤシや炒め物も美味いんですよ。

最後に坦々麺で閉めたが大満足の夜食でした。食いたい時に食いたいものが食える幸せを満喫したなぁ・・・。冗談みたいな偶然の出会いだったが、今夜は満塁ホームランという日だった。
- “ならさん” ワインと満州風餃子、麺の店。
- 世田谷区上馬2-22-2 セントヒルズ三軒茶屋1階
- 環状七号線と国道246の上馬交差点を渋谷に向かい127メートル左側。赤い怪しいネオンひょうたんが目印。ビビらず入ろう!
- 電話 03-3412-8448 営業時間 19:00~26:00 定休日は不定休なので電話していくのが正解。
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